第46話

誤解
74
2018/07/26 11:05
遥香
え…私…?
驚きすぎて、動揺が隠せない。
日下部
彼女にしたいとか思ってるわけじゃないけどね
遥香
…そうなの?
日下部
うん
日下部くんが微笑んだ。そのキラキラした笑顔が可愛くていたたまれなかった。
遥香
…好きになってくれてありがとう
日下部
うん、もちろんまだ好きでいるけどね
遥香
うん
翌日、学校に着くと、前川と日下部くんが話しているのが見えた。私はこっそり二人の会話を聞いていた。
日下部
…俺、遥香ちゃんに告白した
前川
そうか
日下部
とりあえず諦めるけど、お前が遥香ちゃんを悲しませるようなことしたら、奪いに行くよ。…その時は覚悟しててね。
前川
…もちろん
菜柚
あれ、遥香何してるの?
ちょっとちょっと菜柚さん、この状況見てなかったの?タイミング悪すぎだろ。
菜柚
あっ、…えっとごめんなさい
私の顔で察したのか、すぐに謝った。
前川
松尾~、ちょっと来い
遥香
お前に命令される筋合いはない
前川
盗み聞きしてたお前が言うか?
遥香
私がこっちから登校して来るの知っててそこで話してたのが悪い
前川
…すみません
菜柚
…さすが遥香
遥香
お前もう一回言ったらぶっ殺すからな
菜柚
怖い怖い怖い!ごめんなさい!
遥香
分かればいい
あ、松尾ちょっと来てくれる?
遥香
え、うん
何のことかな。
まあどうせ菜柚でしょ。


神尾くんは、菜柚達が見えないところまで行った。
あのさ、女子が喜ぶ物って何?
遥香
…もしかして、菜柚にプレゼント?
…まあ
遥香
ん~、ヘアピンとか、身に付ける物かな~
…なるほど
遥香
あ、でも、菜柚はヘアピンあんまり付けないから、お揃いのキーホルダーとかいいかも
おー、ありがとう
遥香
…一応聞くけど、一人でお店に入るの?
あー…うん、まわりの視線とかやばいよな
遥香
うん…良かったら一緒に行こうか?私と一緒なら、そんなに違和感ないだろうし
あー、じゃあお願いするよ
遥香
おっけー、いつ行く?
次の日曜日とか
遥香
分かった
あ、一応連絡取れるようにしよ
ああ
この時、菜柚と前川が見ているとは知らなかった。

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