第90話

初OA日 4 ~照史’s side~
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2021/07/01 15:00
…ちょっと早めに来たつもりやったんだけど
智洋
照史、お疲れさん。すごい荷物やな

もうすでにもんちが来とって



相変わらず抜け目のない子や



変に感心してしまう
あなた
照史くん、ご飯炊いておいたよ
照史
おっ、サンキュー
ここに来る前に電話して頼んどいたんや
あなた
何作るの?
あなたが用意しとる俺の周りをうろちょろしとる



子供みたいやな
照史
おにぎり、小さめに作っとくと楽に食べれるやろ
あなた
何か手伝う?
照史
じゃあ、これ刻んどいて

大葉と梅干しを渡して、俺はご飯の味付けに入る



もんちは自分のペースでやりたい方やから、手伝ってもらわんかったみたいやけど
俺はこういうのは楽しくワイワイやりたい方で



もんちの視線が背中に痛いけど、気づかんふりしとこう
あなた
2種類?
照史
そう、梅と大葉とゴマのさっぱりしたのと、天カス入れたこってりのやつ
あなた
美味しそう
照史
美味しいで~。俺天カス買うためにわざわざうどん屋行ってきたんやで
あなた
それは単に食べたかっただけでしょ
照史
あかん、バレたか
2人で笑いながら調理しとると
智洋
あなた、ちょっとこっちも手伝って
ちょっと口を尖らせて、もんちがあなたを呼ぶ



ヤキモチ焼いとるのバレバレやん
もんちのそういうとこ、やっぱ可愛いと思う



俺に余裕があるわけやないけど、焦るんはやめたんや

もんちも淳太くんもそれぞれ魅力的で



あなたが彼らを選ぶなら、それも仕方ないと思うねん
だから、焦らず普段のまんまの自分でおるんや



無理しても、焦っても仕方ないやん
あなた
ご飯、美味しそう
あなたが俺の味付けたご飯を覗き込んでた
照史
味見するか?
って言ったけど、あなたの手はふさがってて
照史
ほい、口開けて
一口大に丸めたご飯をあなたに食べさせてあげた
あなた
すっごく美味しい
満面の笑みを浮かべるあなたの肩越しに、こっちを見てるもんちがいて



…もんちも食べたいんやろか?
照史
ほら、もんちも
もんちの口にも入れてあげた
智洋
あっ、旨っ
照史
そうやろ~

なんだか餌付けしてる気分やな

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