第108話

控え室にて 1 ~シゲ’s side~
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2021/07/18 02:32
シゲ
えっ、ホンマに?
控え室で、まだ来ないメンバーを待ってる時にマネージャーから聞いた朗報に



思わず喜んでしまった
智洋
何、どうしたん?
俺の喜びっぷりに、神ちゃんが驚いて声をかけてきた
シゲ
俺、明日オフやって。他の人のスケジュール調整で撮休になってん
智洋
おぉ、良かったやん。最近ずっと休みなかったしな
シゲ
そうや、1日オフなんていつぶりやろ
いや~、何しよう。



あれもしたい、これもしたい



色々なことが思い浮かんで、ウキウキしとる
淳太
何やシゲ、ご機嫌やな
智洋
明日オフになったんやって
照史
そりゃあ、ご機嫌になるわな



…そうや、一番したいこと思い出した



スマホを持って廊下に出る
あなた
シゲちゃん、お疲れさま
コールを鳴らすとすぐにあなたは出てくれた
シゲ
あなた、あのさ。明日俺、急にオフになったんやけど
あなた
ホント? 良かったね
シゲ
明日、昼間会えへんかな?

《うん、いいよ》



そう言ってくれるかなって思ってたんやけど



あなたは黙り込んでしまった
シゲ
ごめん、何か用事あるん?
あなた
あっ、う~ん。ちょっとね
歯切れが悪い返事



困ってる感じが伝わってくる
シゲ
じゃあ、夜は?
あなた
…、明日にならないと何時って言えないけど…
あなた
それでも大丈夫?
シゲ
ええよ、それでも

会えるんやったら、それでもええ
シゲ
明日、連絡待っとるから

電話を切って、重い足取りで控え室に戻る



…そうやな、あなただって予定がある日もあるんやし
いつでも俺の都合に合わせてくれるわけやないよな



照史
何、あいつ。急に暗なったな
淳太
ため息ついとるで
急にテンションが下がった俺を見て、あれこれ言ってる声が聞こえるけど



反応するのすら、面倒で



ただスマホを眺めてた

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