控え室で、まだ来ないメンバーを待ってる時にマネージャーから聞いた朗報に
思わず喜んでしまった
俺の喜びっぷりに、神ちゃんが驚いて声をかけてきた
いや~、何しよう。
あれもしたい、これもしたい
色々なことが思い浮かんで、ウキウキしとる
…そうや、一番したいこと思い出した
スマホを持って廊下に出る
コールを鳴らすとすぐにあなたは出てくれた
《うん、いいよ》
そう言ってくれるかなって思ってたんやけど
あなたは黙り込んでしまった
歯切れが悪い返事
困ってる感じが伝わってくる
会えるんやったら、それでもええ
電話を切って、重い足取りで控え室に戻る
…そうやな、あなただって予定がある日もあるんやし
いつでも俺の都合に合わせてくれるわけやないよな
急にテンションが下がった俺を見て、あれこれ言ってる声が聞こえるけど
反応するのすら、面倒で
ただスマホを眺めてた
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。