センラside
コードに絡まったままの俺らを、うらたんはチラッと見ると、すぐに背中を向けた。
うらたんは他の人を呼んでくるつもりらしい。
と言って、座ろうとしたが、コードに絡まって座れない。
と、そのとき───
最悪や…、あなたにこんなかっこ悪いとこ見られるとか。
俺らの腕を縛ってるコードを、あなたがぎゅっと引っ張る。
ドンッ!!!
コードが短くなったことで、俺とluzの背中がくっついた。
あなたの頭をぽんぽんと撫でながら、言う
…と思ったが、腕が絡まってるから撫でられない。
心配して来てくれた、そらるさんとnqruseちゃんがコードをほどいてくれる。
そのとき──
バンッ!!!
***
~夜~
明日のスピーチの練習をしていたら、さかたんがソファの反対側から顔を覗き込んできた。
ポスッ
さかたんは私の脚に頭をのせた。
そんな顔で言われたらダメなんて言えないじゃんッ泣泣
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!