第17話

『べっぴんさん』 🧡 ①
1,619
2021/06/26 04:23


「なぁ、そろそろモデル決めないとやばいんじゃない?」

『そうなんよ、それは分かってるんけどなかなか現れてくれへんの。俺たちのことを助けてくれる女神さんがな』

「あとそれだけなんだけどなぁ~...」

『「はぁ~....」』




どうも!

私立・素能学園高等学校に通っている、写真部の向井康二です。

この高校の名前、独特のセンスしてるよな~って毎回思いながら登校してるんけど、なにやら校長がSnow Manっつー巷で噂のアイドルグループが好きみたいでな。

でも、高校名がアルファベットっていうのもあれだから、ってことで、素能になったらしいで!

ちなみに、俺はそのアイドルグループのこと、よう分からんからなにも言えんけど、確かに学校の女子たちもキャーキャーしてるから相当かっこええんやろうな。

誰か、Snow Manっていうグループについて教えてくれへん?
なんか、話題に乗れてなくて少し悲しいから(笑)






じゃなくて本題、本題!

実は今、写真部である課題があってな、それをこなさなきゃいけないんよ、

でもそのモデルが全然なくてなぁ、


あ、課題がなにか?


それはな、べっぴんさんなんよ

べっぴんさん、


美しい女性


もうさぁ、かとちゃん(←顧問の加藤先生)も何を思うたんか分からんけど、べっぴんさんをお題にするなんて頭どうかしちゃったやろ。


だからな、早速貼紙を作っていろんなとこに貼ってるん。



「写真部!! べっぴんさん募集中!! 参加してくれたべっぴんさんには、たこ焼き1舟奢ってあげるで!」って。




なのにまぁ~~ったく人がこない。


このままじゃ写真部、つぶれてまうで...

誰か来てくんないかなぁ....


ーーーーーー・・・・・


「康二~康二~!!!」

「おぉ、タロちゃん、どないしたねん?」

「見てこれ!!ご意見BOXに入ってた!!」

「ん~?...おぉ~!!!!」



タロちゃんが俺に見せてくれたのは、


「少しご相談があるので今日の放課後、お伺いしてもいいでしょうか。」


という一文のメモ




もぅ、ええに決まってるやん!!

むしろ大歓迎!!


でも、ご意見BOXの存在、知っててくれたんやな。
なんか、感動やわ...



今までこのご意見BOXにメモが入ってたことなんてなかったから...




「どう?びっくりじゃない?」

『もう最高!ありがたい』

「このメモくれた子、女の子かな?」

『筆跡からして女子やろ、きっと』

「じゃあ俺、ちょっと髪セットし直してくるわ!(笑)」

『なに言ってんねん(笑)、カッコつけやがって(笑)』

「(笑)、すぐ帰ってくる!」

『カッコよくなって帰ってこい~!(笑)』





にしても、どんな子なんやろなぁ

髪が長くて茶髪だと嬉しいんけど、そんな子、うちの学校におったかな?

あと、欲望言っちゃうなら~...


「ただいま~」

『んはっ(笑)、タロちゃん(笑)』

「ど?決まってない?」

『めっちゃええと思うで(笑)』

「まだ来てない感じ?」

『うん、』

「そっかー、あ、でもさ、このメモ、今日入れてないとしたらここに書いてある今日って違くない?」

『でも、毎日確認してるからそれはないと思うけどな』

「あ~、そっかぁ、...せめて名前だけでもあったらよかったのに」

『恥ずかしいんやろ、』

「そっか、そうだよね」




『あ、そうや、タロちゃん、』

「ん?」

『どんな女子がいいか一緒に言い合ってかない?』

「え、いいね!!やろやろ!!」

『じゃ、まず髪型からやね!』

「おっけ、...いい?いくよ? せーの!」

~~~~~~



ーーーーー・・・・・・



『結構好みちゃうな(笑)』

「ね(笑)、びっくり(笑)」



ちなみに、こちらが結果です ⇩⇩⇩


①髪型

タロちゃん:ボブの黒髪
俺:茶髪のロング


②メガネの有無

タロちゃん:有
俺:なし(コンタクト)


③背の高さ

タロちゃん:160くらい
俺:150~160


④体型

タロちゃん:細め
俺:やや丸めの子

⑤胸の大きさ

タロちゃん:Bカップ以上
俺:Dカップくらい


⑥どんな女子

タロちゃん:かわいい系
俺:かわいい&少しお姉さん系










『ま、どんな子でも俺らは万々歳やけどな(笑)』

「それはそうだよ(笑)」

『にしても、来ないなぁ』

「帰っちゃったのかな?...」

『その可能性もあるな...』










コンコンコンッ



『あ、来た...』

「ね、来た」

『どうぞー!!』




ガラガラガラッ...







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