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第66話

三番目
3,581
2020/11/28 06:20
(なまえ)
あなた
ジェイドどこかな.........
フロイドの"会うな"と言う言葉が引っかかるが今は3人の顔を見ないと落ち着こうにも落ち着けない。
意味は後で聞くとして、取り敢えず会わなきゃ始まらないだろうとジェイドの姿を探していた。
(なまえ)
あなた
.........
(なまえ)
あなた
...............
(なまえ)
あなた
..................
(なまえ)
あなた
.........いない
どこにもいない。
ラウンジにも、キッチンにも、トイレにも、倉庫にも、どこにもいない。
出かけてしまったのだろうか。それとも僕と同じように学園長への状況説明?いやいや、そうだとしたら普通3人で行くだろう。

どこだ、どこにいる。
ぐるぐると寮内を練り歩いた。
(なまえ)
あなた
あ、もしかして
ジェイドはフロイドと大喧嘩をしたらしいし、もしかしたら医務室にいるのではないだろうか。
休んでいるとまでは行かなくても、治療をする為に。

我ながらいい発想だと自画自賛しつつ目的地に向かって体の向きを変えた。

















(なまえ)
あなた
失礼しま〜す............
先生は居ないらしく、そろそろと顔を覗かせて室内を見渡す。
すると、少し奥に置いてあるベッドに腰を下ろす見覚えのある背中を見つけた。
(なまえ)
あなた
ジェイド
思わず、名前を呼んでしまう。
ジェイド
ジェイド
.........
(なまえ)
あなた
ただいま
ジェイド
ジェイド
えぇ、おかえりなさい。
にこり、といつものように微笑む彼の目は、死体を見る目と同じ、無感情で濁った色をしていた。

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