第65話

二番目
2,784
2020/11/28 06:08
アズール
アズール
フロイドはこの部屋にいます
アズールに付き添われ、フロイドの部屋の前で足を止める。
話によればフロイドは絶賛不機嫌中らしく、帰ってすぐにジェイドと大喧嘩をしたらしい。
アズール
アズール
では、気をつけて
(なまえ)
あなた
うん
そう言うとアズールは自室へ戻ってしまった。
自分が横にいては好き勝手喋れないだろうという気遣いだろう。














ノックの音が静かに響く。
暫し、張り詰めた空気が鼻の奥を刺激していた。

















フロイド
フロイド
なに
(なまえ)
あなた
あっ、
見上げると、頭の上にフロイドの顔があった。
(なまえ)
あなた
ふろ...い、ど......
フロイド
フロイド
.........オレじゃねぇから
(なまえ)
あなた
え?
フロイド
フロイド
ジェイドには会うなよ
(なまえ)
あなた
いやちょっとま──
せっかく開いた扉は直ぐに閉じてしまい、僕は一人廊下に取り残されてしまった。
(なまえ)
あなた
.........ただいまって、言いたかったな......






















フロイド
フロイド
......なんで戻って来てんの......
フロイド
フロイド
はぁぁぁぁぁぁ...........
半壊した片割れのベッドを横目に大きなため息をつきながら扉にもたれかかる。
今、この扉を開けたらまだ彼はいるだろうか。
薄い木の板にどれだけ体を押し付けても、相手の温もりを感じることは出来ない。

小さく、舌打ちがとんだ。
フロイド
フロイド
............だっせぇーー.........
フロイド
フロイド
......
フロイド
フロイド
おかえり、あなた

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