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2021/10/17

第139話

夜の公園で
━━夜の公園。

アパートから離れた所にあるそこは
あなたと陀艮のお気に入りだった。

昼間は人間が多く賑やかだが、
夜はシンと静まりかえり誰もいなくなる。

ブランコや滑り台にシーソー・・・。
遊具もたくさんあり
人目を気にせず陀艮と真人と遊べる公園は
あなたにとって
とても貴重なものだった。
???
???
ぎゃふぎゃふ・・・っ
???
???
あうっあうっ
あなた

まってくださーい

目の前を走る
小さな2体の呪いをあなたは
追いかけている。

過去に凄惨な事件があったせいか
この公園には人間にとって
《良くないモノ》が
集まりやすくなっていた。

幸いなことにそれらは
昼間の明るい公園の
プラスなエネルギーの影響か
大きな力を持たず、
昼間は息を潜めてただ人間達を
見ているだけだったが
夜になるとこうして公園内を自由に
動きまわっている。

今夜は真人は散歩でアパートにおらず、
陀艮はあなたが部屋に行くと
ぐっすり眠っていた。

起こすのも悪いと思い
1人で公園に来て
ブランコで寂しく遊んでいたのだが
ふと気づいたら足もとには
2体の呪いがいて
あなたを見上げていたのだ。

肌色の肉のボールみたいな体に短い手足と
口が縦に3つ並んでついた呪いと
黒い体に1つ目しかない犬型の呪いは
あなたがキョトンとしていると
立ち上がりパタパタと走って行ってしまう。

言葉は無くとも鬼ごっこに
自分を誘っているのだと思ったあなたは
すぐに2体を追いかける。
あなた

つかまえましたー!

幼い子供姿では歩幅も小さく
意外に素早い呪い達に追い付くのも一苦労したが
何とか2体を捕まえることができた。
???
???
ぎゃっふ
???
???
あぅー
あなたの両手にすっぽりおさまった
呪い達は嬉しそうに鳴き
彼女の腕に身を擦り付ける。

公園内には
けっこうな数の呪い達がおり、
中でもこの2体は人懐っこい
(あなたを《人》扱いしてもいいかは
微妙なところだが)様だった。

実はこの2体。
あなたが陀艮と真人と遊んでいたのを
いつも見ていて
一緒に遊んでほしかったけれど、
呪いとしては格が違いすぎる2人がいて
怖くて近寄れなかったのだ。
???
???
ぎゃふふ
???
???
あー・・・
あーう
あなた

お口さんとお犬さん
とっても足速いですねっ!
あなたつかまえるの
大変でしたよっ!

早速2体の呪いに
ニックネームをつけたあなたは
彼らを腕から下ろし
滑り台を指さす。
あなた

今度は滑り台で
遊びましょうですっ!

???
???
ぎゃっ!
???
???
あぅっ!
2体の呪いは元気に返事をした。
◆◇◆◇◆◇
思わぬところで新しい友達ができた
あなたは
しばらく彼らと楽しく遊んでいた。

しかし━━。
???
???
ぎゃふぅっ・・・!?
???
???
あうあっ!
突然2体は叫び声をあげたかと思うと
走りだし闇の中に姿を
消してしまったのだった。
あなた

お口さんっ、お犬さんっ!?
どうしたですっ!?

残されたあなたは
涙目になりながらも公園内を見渡す。

そして何故2体が逃げてしまったのかを
理解する。

数人の若い人間達がいた。

目があうと人間達は
悲鳴をあげてあなたに
背を向け走りだした。

だが、1人の女は足をもつれさせ
その場に倒れてしまう。

倒れた時に彼女のコートのポケットから
何かが飛び出したのをあなたは見た。
あなた

あ・・・っ

『お姉さん、
大丈夫かな・・・』

倒れたまま女は動かない。

転んだ時に強く体を打ったのだろうか?

よく見ると体がブルブルと震えていて
泣き声ももれている。

あなたは恐るおそる彼女に近づく。

『まずはお姉さんの落とし物、
拾ってあげよう・・・!』