○○side
急いで部屋に入った。
私たち幼なじみじゃなかったの……??
友達じゃないの……??
あんなミンギュ初めて見た。
私を欲しがるミンギュ。
キスするミンギュ。
怖いよ、ホシくん……ホシくん……
心の中で叫んだ。
ふと気になった。
時計を見ると11時。
約束の時間まであと1時間。
すると、
コンコンコン
壁からノックが聞こえた。
ミンギュの部屋の方じゃなくて、ホシくんの部屋の方から。
部屋の外に出た。
先生たちの目を盗んでホシくんの部屋のチャイムを鳴らそうとした。
その瞬間。
腕を引っ張られて部屋の中に入る。
ホシくんの声を聞いて安心したのか、涙がこぼれてきた。
足の力が抜けそうになる。
その時、
ホシくんが私を抱えてベッドまで運んだ。
ベッドに座った。
泣き止むと同時に
恥ずかしくなる。
首を振る
そう言って下を向こうとする。
そう言われてホシくんの目を見る
こくん。
頷くと、私を押し倒して唇にキスをした。
私の顔が火照っていく。
ほんとに、ほんとにずるいよ。
"してもいい?"
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!