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2021/06/22

第3話

控えめな顔
移動教室を済ませ、化学室で自分の席に座る。

化学室は前のクラスが授業があったらしく換気扇が回っていて、肌寒かった。

「化学室にも暖房つけろよ」

自分の向かい側に座るあお君が腕をジャージの中に引っ込めてつぶやく。

「化学室に暖房はありえないんじゃない?」

冷静に突っ込んだつもりだったが蒼君は「あり得るし」と胸を張って答えた。

別にそんな答えを求めているわけじゃないんだけどな…。



あぁ、科学だから西條先生か。

「やだなぁ」なんて毎回思っている。口に出すのも面倒臭くなるほど毎回…。


「なんでそんな控えめな顔してんの?」

突然蒼くんが私の顔を真っ直ぐに見て言う。


「え?」

控えめな顔ってなに?

私が知らないだけなのだろうか、控えめな顔なんて言われたことはなくはっきり言って私は今どんな顔をしているのかと気になった。


「控えめな顔ってなに?」

素直な質問だ。

「控えめな顔は控えめな顔だよ」

蒼君は意味のわからない言葉を繰り返した。


同じ班だった七実ちゃんと白石君は私たちの会話を聞いてくすくすと笑っていた。
もう、ほんと意味わかんない。