3人は完全に硬直していた。
私の姿を見た柱の方々は「キャー!!師範が言っていた通り本当に可愛いわ!!」やら「お嫁さんにしようかな」などと聞こえてくるが今はそれどころではない。
杏寿郎がゆらりと立ち上がると私の肩を掴み、前後に凄いスピードで揺さぶりながら
そんなことより揺さぶるのやめてくれ杏寿郎。吐きそうなのよ…。
この一言を言った瞬間、3人は弾けたように膝から崩れ落ちた。
「おいこりゃ派手に重症だなぁ」という声が聞こえてきた。私もそう思う。
話がキリの良いところまで来たその時だった。「ねえ煉獄さん」と言った男の子がいた。
え、可愛くない??女子より女子じゃん…。私女辞めようかな…。男の子は続けた。
何俺の、を強調してんだよ…。やっぱりシスコン酷すぎるな…。
んんんんんん????
何か今この子凄い爆弾発言したぞー!?
またなんか争い始めたぞ…。と呆れているとさっきの子が話しかけてきた。
丁度いいところで来るなやぁ…。と思った。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!