第154話

どっちを選ぶ?ー決断ー
1,523
2023/08/12 14:30





月曜日の朝。大広間に早くからいた私は、時折頭を軽く横に振りながら、ぼーっと目の前の皿を眺めていた。

不思議な2週間は幕を閉じ、今は平凡な月曜日だ。
周りの生徒達も普通に会話をし、食事をしていた。

はぁ…と誰にも聞こえぬような小さな溜め息が口から漏れる中「おはよう、あなた」と声をかけられ、私は僅かに肩を揺らした。
あなた
お、おはよう、アンジェリーナ((ニコッ
声の主に何処かホッとした私は「隣いい?」と聞いてくるアンジェリーナに対し「もちろん」と何度か頷いた。
アンジェリーナ・ジョンソン
アンジェリーナ・ジョンソン
あなた、髪型素敵ね
この髪型は、フレッドと過ごした1週間で、彼に褒めてもらったものだ。そのせいか単純な褒め言葉にも関わらずドキッと僅かに胸が跳ねた。

髪型を褒めてくれたアンジェリーナの方を見れば、何処か含みのある笑みを浮かべている気がした。そんな彼女から少しだけ視線を逸らし「ありがとう」と僅かに微笑んだ。
アンジェリーナ・ジョンソン
アンジェリーナ・ジョンソン
そのピアスも ((ニコッ
私の耳に視線を移した後、顔を覗き込み、食い気味にそう言うとアンジェリーナは再びニヤリと悪戯に笑った。

間違いない。彼女は意味があって私の髪型とピアスの事を褒めている。その理由なんて、考えずとも直ぐに分かる事だった。だが、私はあえて言葉を濁し眉を寄せた。
あなた
何が言いたいの、アンジェリーナ…
口先を尖らせ、横目でチラリと彼女に視線を向ける。
すると「2週間もまともに話せなかったのよ?」と遠回しな答えが彼女から告げられた。

『話してくれてもいいんじゃない?』と言わんばかりのアンジェリーナの視線に負け「そうね…」と呟いた私は、「ここじゃダメ」と彼女の腕を引き、人気の少ない廊下の方へと足を進めた。
アンジェリーナ・ジョンソン
アンジェリーナ・ジョンソン
あなた、ここら辺は生徒も居ないわよ
あなた
そうね…あ、あのね!
私…フレッドとジョージに告白されたの
アンジェリーナ・ジョンソン
アンジェリーナ・ジョンソン
ふっ…そんなのいつもじゃない
あなた
そうだけど…!私今まで、2人がふざけてるだけだと思ってて
アンジェリーナ・ジョンソン
アンジェリーナ・ジョンソン
本当に?あんなに何度も告白されてたのに
まぁ、勢いのある告白ばかりだもんね笑
可笑しそうに笑うアンジェリーナは「2人とも気の毒ね」と言うと『座って』と促すように、近くにあったベンチへと私を移動させた。

アンジェリーナの言葉で、あの告白を"ふざけてる"と思っていたのは、私だけだったのか…と改めて2人に少しの申し訳なさを感じながら『それで?』と聞いてくるように眉をクイッと上げた彼女の表情を見て、私は更に言葉を続けた。
あなた
それで、真剣だからって2人に言われて…
でも私、その時はアンジェリーナやリーみたいに2人のことよく知らなくて、そんな状態のまま返事はできないって言ったら
アンジェリーナ・ジョンソン
アンジェリーナ・ジョンソン
1週間ずつ過ごそうって言われたのね
あなた
そ、そう…そんな感じ
アンジェリーナの言葉に、私は数度頷いた。

「だいたい、わかったわ」と言った彼女は、少し楽しそうに微笑みながら、首を小さく傾げた。
アンジェリーナ・ジョンソン
アンジェリーナ・ジョンソン
それで?答えは出たの?
フレッドかジョージか
あなた
ふ、2人とも…すごく素敵なのよ…
あなた
あ、あのねッ…!フレッドは、すごくリードするのが上手で、話も面白いし、彼といる時はいつも笑っていた気がする…一緒にいると退屈しないで、とっても楽しかった
アンジェリーナに聞かれていないにも関わらず、私の口は質問の返答から逃げるように、自然と動きだし彼らに対する言葉を並べ続けた。
あなた
ジョージは、すごく優しくて…いつも、私の事を気遣ってくれた。だからか…彼といる時は不思議と沈黙でも苦じゃなくて…なんて言うか、とっても心地よかったし…
あなた
2週間過ごしてみて、2人の事…前よりもよく知れたの!双子だけど、少しずつ違ってて、お互いに違う魅力もあってッ…
あなた
2人とも私をドキドキさせるのが上手で…
アンジェリーナ・ジョンソン
アンジェリーナ・ジョンソン
ふふっ…その様子だと
ちゃんと決めきれてないみたいね
アンジェリーナはそう言いながら、私の瞳をじっと見つめ、ほんの少しだけ悪戯に笑った。

初めは、フレッドの方が好きかもしれない。と思ってみたり、よく考えたらジョージの方が好きかも。と思い始めたり、今日大広間に来てからも只管ひたすらにその事ばかりを考えていた。

2人とも魅力的である事に変わりわない。
一緒にいる時、鼓動が早まったのも事実だ。

だけど、どちらかに返事をすれば…どちらかを振ることになってしまう。告白された当時は、返事をどうしようとばかり考えていたが、2人を以前よりも知ってしまった今は、それに付随する"どちらかを振らなければいけない"という事まで私の脳をよぎり始めていた。

だからこそ、余計に私は迷っていた。
アンジェリーナ・ジョンソン
アンジェリーナ・ジョンソン
ねぇ、あなた…
自分の気持ちに素直でいいのよ?
アンジェリーナ・ジョンソン
アンジェリーナ・ジョンソン
あなたは余計な事は考えなくていい
あの二人の事だから、どんな結果でも仲違いする事はないと思うわ。あったとしても1時間が限界でしょうね 笑
あなた
………
アンジェリーナ・ジョンソン
アンジェリーナ・ジョンソン
それよりも、あなたに何時いつまでも返事をされない方が、二人は傷つくんじゃない?
あなた
…そ、そうよね……
あなた
じゃあ、私は…あぁ、でもッ!お願いアンジェリーナ、今日1日だけでいいからどうにか2人を足止めしてくれない?そうしたらッ…
アンジェリーナ・ジョンソン
アンジェリーナ・ジョンソン
そうしたいけど、無理だと思うわ
そう言ったアンジェリーナは、少しばかり申し訳なさそうにしながら、視線を私の頭上に向けた。

彼女のその行動の理由に察しがつき、ドクッと心臓が跳ね、僅かに息が苦しくなる。そして次の瞬間「おはよう、あなた」と言う声が私のすぐ後ろで聞こえ、そちらに顔を向ければ、赤毛を揺らす双子がたっていた。
あなた
ッ…お、おはよう…2人とも、、
自分の耳が徐々に熱を帯びるのを感じながら、私は2人から視線を逸らした。
フレッド&ジョージ
フレッド&ジョージ
なぁ、アンジェリーナ…
アンジェリーナ・ジョンソン
アンジェリーナ・ジョンソン
えぇ、どうぞ
アンジェリーナは2人が何かを言い終わるよりも先にそう言うと、笑みを浮かべながら呆れた視線を2人に向けた。
アンジェリーナ・ジョンソン
アンジェリーナ・ジョンソン
いい?自分の気持ちに素直にね
あなた
あ、ちょっと…!
そして、私に対し耳打ちをすると、私の助けを求める視線に気付かぬふりをし、すぐにその場を立ち去った。
フレッド&ジョージ
フレッド&ジョージ
あなた
あなた
ッ…な、何?
静かな廊下。学校には、多くの生徒がいるはずなのに、まるで私達しか居ないかのように感じる、微かに緊張のある静けさと空気感に、私は思わず姿勢を伸ばし 出ようとしていた息を喉元で止めた。

目の前には、燃えるような赤毛の双子。そして、その2人の瞳は私の事を、真っ直ぐ捉えていた。
フレッド
フレッド
この2週間
ジョージ
ジョージ
どうだった?
あなた
…た、楽しかったわよ?
フレッド&ジョージ
フレッド&ジョージ
それで…?
あなた
そ、それでって…?
聞かれている事はわかっている。それでも、言葉が上手く口から出てくれず、私は曖昧な答えを2人に返した。
フレッド
フレッド
あなた、何時までもはぐらかすつもりか?
ジョージ
ジョージ
俺達が聞きたい事、わかってるだろ?
そう言うと、2人は私と目線を合わせるようにしゃがみ込んだ。しゃがみ込むと同時に2人の綺麗な赤毛が揺れる。
あなた
わ、わかってるけどッ…
フレッド
フレッド
俺は、ジョージより
あなたの事を幸せに出来る
ジョージ
ジョージ
俺の方が、フレッドより
あなたの事を幸せに出来る
あなた
ッ………
フレッド&ジョージ
フレッド&ジョージ
さ、あなた…どっちにするんだ?
2人の瞳の中に私の姿が映り、静かな廊下に、響き渡りそうな程、私の心臓が強く鳴る。最早、呼吸の仕方さえも忘れてしまいそうだった。

アンジェリーナに言われた様に、ずっと答えを出さない訳にもいかない。自分の気持ちに素直にならないと…

私は、心臓を落ち着かせるように小さく息を吐き出してから、1度落とした視線を目の前の2人へと向けた。
あなた
私は…
あなた
____の事が好き…

















そう言って、私は____の手を取った。
















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さぁ、あなたちゃんはどちらを選んだのでしょうか😏

皆様なら、どちらを選びますか?
フレッド?ジョージ?それとも…💕


取り合いのイメージがあまり湧かず、なんとも言えないお話になってしまいましたが、リクエスト頂いた方の期待に応えられていたら嬉しいです🥰


【お気に入り🌟】1,460人突破です!!🎉
皆様、いつも応援ありがとうございます!!💕

更新ペースはゆっくりになってしまいますが、これからも応援し続けて頂けると嬉しいです🕊🤍

よろしくお願い致します🍀*゜

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