第14話

右腕がないんデス そのなな
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2018/08/13 04:02
アイリ「あなたは、戸川 照之さんですか❔」

まばたき、一回、yes

アイリ「あなたは、この駅のホームから、転落 電車にひかれ 死亡 これは、自殺ですか❔」

まばたき、二回、No

アイリ「では、誰かに、ホームから、突き落とされた 殺人事件ですか❔」

まばたき、一回、yes

アイリ「あなたは、犯人の顔を見ましたか❔」

まばたき、二回、No

アイリ「あなたは、無くした、右腕を探してるんですか❔」

まばたき、一回、yes

アイリ「ひょとして、あなたは、犯人に突き落とされる際に、とっさに右腕で犯人の、なにか、を掴んだ❗」

まばたき、一回、yes

アイリ「それが、なにか、わかりますか❔」

まばたき、二回、No

アイリ「その右腕が、掴んだモノが、なにか、解れば、犯人が誰かを特定できる あなたは、そう考えてるのですか❔」

まばたき、一回、yes

ヒロト「スゴいな❗アイリ、名探偵じゃないか❗」

アイリ「兄様、右腕よ。右腕を探すの。でも、この駅の中には、ない。あれば、警察が回収している。戸川 照之さんは、探して、さ迷う必要もない。」

ヒロト「どこか、飛んでったのか❔ロケットパンチみたいに」

アイリ「そう、戸川 照之さんの右腕は、電車にひかれた際に、車輪に巻き込まれ切断され、どこか、飛んでいった。でも、そんなには、遠くまで飛んでいかない。それに、3日前の事件よ とっくに見つかってるはず。それが、今もない。と、言うことは❔」

ヒロト「と、言うことは❔」

アイリ「どこか、遠くに運ばれていった」

ヒロト「どこか、遠く❔」

アイリ「❗ 兄様、反対側、下り電車のホームに行くわよ。あなたも付いてきて、戸川 照之さん」

僕達は、階段を上がり、反対側、下りホームに向かった

幽霊となった、戸川 照之さんもついてくる

しかし、戸川 照之さんは、僕達に、追いつけない

よく見れば、戸川 照之さんの左足は、90度に、爪先から曲がり、まったく動かない。右足だけで、立って歩いている

幽霊なら、スーと浮いて、ユラユラ空中浮遊して移動してくるのかと、思っていたが、そうでは、ない 死んだ瞬間の姿で現世をさ迷う姿は、立っていられるのが、不思議な状態 それが、幽霊でもある証拠なのだが、

手を貸したくても、実体のない、魂だけの戸川 照之さんに、触れることも、できない。

誰も、戸川 照之さんに、気がつかない

すれ違う人達、誰も、戸川 照之さんを見ることができない

正面から、ぶつかっても、すり抜けてしまう

戸川 照之さんは、孤独だ 誰にも、自分の存在を、感じてすら、もらえない

こんな悲しいことはない

それでも、僕達に、必死の形相でついてくる

突然、人生を終わらされてしまった
こんな、姿になってしまった

いったい、誰が、❔どうして❔

その姿は、哀れで、悲しくて、

さっきは、恐怖のあまり、大爆笑して、
ごめんなさい、、、

アイリは、戸川 照之さんを見て、胸を押さえて、泣き出ししまった

アイリ「なんとかしなきゃ 私にできること。私にしか、できないこと❗」

そんなに、1人で、背負い込むな、アイリ

兄様が、ついているよ

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