第3話

猫がいるんデス そのさん
43
2018/08/14 13:06
お魚くわえてない 猫の霊ミャアが走ってる

それを追いかける アイリ

また、それを追いかける 僕

奇妙な光景です

アイリにしか、猫の霊ミャアは見えない

だいたい、この暑さ真夏日に、猫の霊が見えるのか?
幽霊ていうのは、草木も、眠る、丑三つ時に
出るんではないの⁉

アイリ「兄様❗ 速く‼ 」

ヒロト「アイリ‼ 危ない‼ 」

アイリの手を掴み、自分に引き寄せた

アイリ「なに⁉どうしたの⁉ 」

ヒロト「アイリ 猫の霊は道路に飛び出しても大丈夫ですが 人は赤信号では止まらないと 」

アイリ「ア‼ そうか❗」

今にも、走りだしそうな、アイリの手を握ったまま、

ヒロト「アイリ ミャアはまだ見えるの⁉」

アイリ「うん‼ 横断歩道の向こうで、私たちを待っている」

見えない、僕には見えない

赤信号が、青に変わった

アイリ「行こう 兄様」

僕の手を引っ張って走りだす

歩道を進み、公園に入った

あれ⁉ この公園 そうだ 昨夜、道路で息絶えていた、三毛猫を、花壇の植え込みに埋葬した

あの公園だ

花壇には毎年、綺麗な花が咲く
花の名前は、、ナンだっけ⁉ 忘れた

アイリが、胸をおさえて、座り込む

しまった‼

アイリは、生まれつき身体が弱い
心臓に持病がある
先天性ナンとか、カンとか❗
僕には、読めない、難しい漢字の持病が

ヒロト「大丈夫か⁉アイリ ちょっとベンチに座って休んで」

アイリ「でも、ミャアが、、、」

ヒロト「なに言っているですか とにかく座ってください」

アイリを、抱きかかえベンチに座らせ、近くにある自販機で、水のペットボトルを買って来て

ヒロト「さあ、この水飲んで、落ち着きなさい」

キャップを外して、アイリに手渡す

アイリ「ありがとう」

ミャア〰~😸

猫の鳴き声が聞こえた⁉

ミャア⁉

見えない

でも、確かに聞こえた

アイリに、水のペットボトルを手渡すと同時に

他に生きてる猫が、近くにいないか、見渡す⁉

いない

ヒロト「アイリ ミャアは、今、どこにいる」

アイリ「私を心配して、足下に来てくれてる」

見えない

じゃあ、さっき聞こえたのは⁉

アイリ「もう大丈夫 行こう」

ヒロト「本当に⁉ 無理しないで」

アイリ「大丈夫 心配しないで さあ、‼」

公園を、抜けて、裏側の雑木林に入った

奥に木造平屋の一軒家がある
こんな、ところに家があったのか

かなり古くて、人が住んでるとは思えない

アイリ「ミャアが入った」

アイリは玄関の戸を、横に引いた

アイリ「開かない‼カギがかかってる」

アイリ「どうしよう 中で、ミャアが鳴いてる」

ミャアの鳴き声も聞こえないし、アイリが、なぜ、こんなに焦っているのも わからない

アイリ「そうだ‼兄様 得意の拳法でこの戸を蹴破って‼」

ヒロト「なに言っているの そんな、ことしたら住居不法侵入になるよ」

アイリ「お願い‼一刻を争うの‼」

ヒロト「いやぁ まずいですよ」

アイリ「蹴破れー‼」

ヒロト「うぉーりゃー‼‼‼」

気合い一発 一撃で戸は壊れ家内に倒れ、粉々になった

やっちまった、、、

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