粉々になった玄関の戸を跨いで、サンダルのまま、屋内に上がり、
アイリ「ミャア❗ どこ⁉」
ミャア〰~😸
アイリにしか、聞こえない、ミャアの鳴き声をたどり、奥の和室にアイリは入った
僕も、仕方ないけど、上がりこんだ
なんて暑さだ 室温の高さに驚いた
この家、冷房ないのか⁉
アイリ「兄様❗ 来て‼」
アイリの大声に、僕は走り込んだ
アイリ「オバアさん しっかりして」
アイリが和室で倒れている、オバアさんに声かけしている
この家の暑さ‼ お年寄りの一人暮らし、
オバアさんが倒れている これは‼
アイリ「熱中症よ‼ 兄様❗救急車を呼んで‼」
ヒロト「了解です」
僕はスマホを取りだし、119番通報した
アイリ「オバアさん私の声が聞こえますか⁉ このお水飲んで‼」
アイリが、さっき買ったペットボトルの水を飲ませてる
ヒロト「救急車は呼んだ オバアさんはどうです」
アイリ「私の声に反応してくれるけど、しゃべれないみたい。でも、お水を少し飲んでくれたから大丈夫だと思う」
5分と経たずに、救急車のサイレンが聞こえてきた
だけど、この雑木林の奥の家は、わからないだろう
ヒロト「救急車向かえに行ってくる オバアさんを頼む」
アイリ「わかった」
立ち上がった時に、気がついた
小さな和ダンスの上に飾られている写真立てを
ヒロト「アイリ、あれ見てください」
アイリ「あ、、、」
その写真には、仲良さそうに、オジイさんとオバアさんが写っている
そしてオバアさんの膝の上で、気持ちよさそうに、居眠りしている三毛猫の姿も、
間違いない、昨夜、道路で死んでた三毛猫だ
アイリ「ミャア、あなた、この家の猫だったの」
ミャア〰~😸
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!