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第1話

【プロローグ】エピソード0
僕は今、手紙を書いている。
夜空の満月、月明かりを頼りにして。
とても静かだ。
ここには余計なものが存在しない。
必要なのは紙とペン。
そして、君への想いだけだ。
何が起きても、どんなことをしていても、僕は君のそばにいるからね。
その充足感がまた僕を明日へと向かわせる。

君に手紙を書こうと思ったのはこの思いがちゃんと伝わっているか不安になったからだ。
改めて言おうと思った。
文章の方が素直になれるってことがある。

大好きな君へ。
月明かりのもとより、愛をこめて。

僕は君のことが好きだ。
あの月のように、君という光が存在して初めて僕は輝ける。
出会って1年。
君がどんな人なのかたくさん学んだよ。
好きな食べ物、好きな動物、好きなファッション。
朝はどんな道順で駅まで歩き、何時の電車で、どの車両に乗るのか。
会社のデスクは窓際。
昼休みは社外でランチ。
最近財布を変えたよね。
品のある淡いネイビーは君にぴったりの色だよ。
美容室もわかる。
ネイルサロンだって。

僕は君のことをよく知っている。

君は僕のことを全く知らないだろうけど。

僕の名は、フクロウ。

夜中、君の出したゴミ袋の中身を漁ってたら警官に睨まれ、留置所に入れられた。
留置所はとても静かで孤独だった。
でもそのおかげで君の正しい住所がわかったんだ。
マンションを知っていても、部屋番号まではわからなかったから。
おかげでこうして手紙も出せる。
クレジットカードの明細書は僕の宝物だ。

ねぇ、君は僕のことが好きかい?

何も知らないその子供のような寝顔を見ていると、つい確かめたくなるんだ。
力づくで揺り起こして聞いてみようかな。
でもだめ。
君と知り合うのは、日に当たる場所って決まってる。
陽のあたる場所がいい。
フクロウにできるだろうか。

じゃあ、そろそろ行くよ。

2人の未来を信じて...

それにしても君の部屋は月が綺麗に見える。


大好きだよ....






おやすみなさい。

【福山潤アルバムOWL~月の下より (歌詞引用)】

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