[Mark]
メンバーの個人撮影が終わり
楽屋に戻ろうとした時、
あなたに腕を掴まれた
いつもと違う
声色、表情、動作が
俺を不安にさせた
あなたの両肩に手を置き
顔色を見ようと顔を覗き込んだ
するとあなたが
ぼふっと抱きついてきて
俺はそれを受け止めた
あなたが目をつぶったのを
確認して楽屋に連れていき、
俺はグループチャットに
と送信した
思えば、
最近活動に活動が重なって
忙しい日が続いていた
マネージャーひょんに
相談すべきだったのか、
もう少し俺が気遣ってあげれば
良かったのか、
……そんなことは考えているだけ無駄に感じた
今はとにかく目の前で眠るこの子を
優しく見守っていたい
____________………
[You]
ジャニおっぱとドンヒョギおっぱの
声が聞こえ目が覚めた
あの楽屋の白い天井じゃなくて
見覚えのある天井が視界に広がる
ドンヒョギおっぱは
眉をひそめ、私の手を握った
落ち着きなく
ドンヒョギおっぱの独り言が飛び交う
いつもと違う様子が、
少し変に感じる
と、私の頭を心配そうに撫でる
後ろに立っている
ジャニおっぱは目を丸くした
私も、
普段なら言わないようなことを
こんな風に言われるなんて
思っていなくて驚いた
ドアからずっと覗いていたのか、
ドヨンおっぱとテイルおっぱの
会話でまた目が覚める
年上組が、にこにこと
そんなことを話している
𝓉ℴ 𝒷ℯ 𝒸ℴ𝓃𝓉𝒾𝓃𝓊ℯ𝒹▶︎
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!
転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。