大野:でも悪性リンパ腫の治療法は1つではないんだ。
悪性リンパ腫の種類と進行度合いによって治療法は大きく異なる。
さつきちゃんは今までホジキンリンパ腫って言って、抗がん剤などを用いる化学療法と放射線治療をしていた。
さつきちゃんの容態が急変した時、僕達医者はさつきちゃんがホジキンリンパ腫だって事を知ってたからその治療法をした。
だけれども、さつきちゃんの容態はますます悪くなる一方だった……
そしてさつきちゃんは安らかに眠った。
僕と石田先生でどうしてホジキンリンパ腫の進行を遅くする治療法をしたのにさつきちゃんは亡くなってしまったのかを話し合っていた時、、
ある看護師がさつきちゃんの看護日記の診断書を石田先生に渡したんだ。
「遅れてすいません」
そう言って石田先生に渡したんだ。
その看護日記の診断書を見て、どうしてさつきちゃんの容態が悪くなる一方だったのかすぐ分かったんだ。
僕達はさつきちゃんはホジキンリンパ腫だと思っていたけれど、
だけれども、その診断書から分かること
"非ホジキンリンパ腫"だった。
さつきちゃんは悪性リンパ腫の種類が最近変わっていたんだ。
その看護師がきちんと看護日記の診断書をチェック日までに出していたら、
非ホジキンリンパ腫の進行を遅くする手術をして、それから攻撃する分子標的薬などを使えば、さつきちゃんは今でも生きていたかもしれない。
"救ってあげられる命を救ってあげられなかった"
僕も石田先生と同じでもう二度とこんな誤ちをおかしたくない。
看護師としての責任が少し足りていないんじゃないかな…?
佐々木:はい、今すぐ看護日記の診断書を記入します。
今日中に必ず終わらせます。
あなた:言ったな?お前
今日中に終わらせなかったら強制的に看護師辞めさせるからな。
佐々木:(;゚д゚) ゴクリ…
大野:(ˊᗜˋ)頑張ってね、新人ちゃん!!
佐々木:はい!!
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お気に入りありがとうございます😭🙏✨✨
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!