第17話

夏⑦
470
2019/04/04 03:11
赤葦side
木兎光太郎
木兎光太郎
あかーし聞いて!来週かおりが俺の家来るの!
そう楽しそうに嬉しそうに俺に自慢してきたのは先週のことでそれを当日に忘れるってどういうことだよ。
木兎光太郎
木兎光太郎
なー!あかーしーどーしよー
俺の肩を激しく揺さぶりながら涙目の木兎さんは訴える。知らん。
赤葦京治
赤葦京治
今回は木兎さんが悪いんじゃないですかね
木兎光太郎
木兎光太郎
明日、かおりの誕生日なの
赤葦京治
赤葦京治
唐突ですね。それほんとにあってます?
木兎光太郎
木兎光太郎
あってるよ!かおりの元彼に聞いたから間違いない。
赤葦京治
赤葦京治
すごい度胸ですね。
木兎光太郎
木兎光太郎
それを昨日聞いたの俺は。それでプレゼントどうしよう!って考えて、そうだ!俺の家でサプライズすればいいんだ!ってなって
赤葦京治
赤葦京治
俺を家に呼んで手伝わせようとしたと。
木兎光太郎
木兎光太郎
赤葦めんどくさがりそうだからゲームって言えば来るかなって
赤葦京治
赤葦京治
そーやって考えてたら遊ぶ約束忘れてた、と。
木兎光太郎
木兎光太郎
どーしよー?!嫌われたかなーもう別れるとか言い出したりしないかなー?
赤葦京治
赤葦京治
それはわからないですけど、とりあえず謝ったほうがいいですよね。それじゃないと明日も来てくれないですよ。
木兎光太郎
木兎光太郎
そーだよな?今から追いかける?
赤葦京治
赤葦京治
それはやめといたほうがいいと思いますよ
木兎光太郎
木兎光太郎
じゃあどうすればいいんだよー?!
赤葦京治
赤葦京治
今日の夜電話するなりしたらいんじゃないですか。
木兎光太郎
木兎光太郎
赤葦天才だな?!
結局、木兎さんの家に連れていかれ準備を手伝わされた。部屋を飾り付けて、ケーキを作るらしい。ケーキつくんの?笑
木兎光太郎
木兎光太郎
俺、料理ってしたことない!
アホなのだろうか。
赤葦京治
赤葦京治
俺もですよ。
木兎光太郎
木兎光太郎
どうすればいいんだ?!
赤葦京治
赤葦京治
買ってくればいいじゃないですか
赤葦京治
赤葦京治
ところで、プレゼント買いました?
木兎光太郎
木兎光太郎
それも赤葦に相談しようとしてた!
赤葦京治
赤葦京治
俺、女子じゃないですよ?
木兎光太郎
木兎光太郎
俺よりセンスあるかなーって
たしかに。木兎さんよりはセンスがある気がする。
木兎光太郎
木兎光太郎
イヤリングかネックレスの2択なんだけどどっちがいいかな?!
赤葦京治
赤葦京治
木兎さんにしてはナイス選択肢ですね
木兎光太郎
木兎光太郎
ほんとか?!
赤葦京治
赤葦京治
とりあえず行きましょうか
外に出て、近くにあるアクセサリーショップに向かう。男2人でアクセサリーショップは変な目で見られることしかない。外で待ってようかな。
木兎光太郎
木兎光太郎
あかーしもきてよ〜
この人はほんとに先輩なんだろうか
1時間くらい迷って店員さんに聞いて、お勧めを見せてもらって、結局決めきれなくてどっちも買ったらしい。金持ちか。
木兎光太郎
木兎光太郎
どっちも買っちゃったー
赤葦京治
赤葦京治
いんじゃないですか?
自分の家に帰って、そういえばさっき白福たちお祭りの話ししてたなーと思い出して、スマホを手に取る。誘うか。誘わないか。
迷って迷って、結局電話をかけた。
プルルルルル…ガチャ
通話が切れて、画面に通話中の文字が出る。タイミング悪かったかな。後で掛け直そう。
夜ご飯を食べて、風呂に入って、もう一度掛け直す。
さっきと同じ、通話中の文字が出る。
今日は諦めるか。とスマホをベットに投げ捨てた瞬間画面が明るくなる。
期待して拾い上げた液晶画面には白福の文字
赤葦京治
赤葦京治
お前かよ
白福雪絵
白福雪絵
りつかと思った〜?
赤葦京治
赤葦京治
さっきかけたけど繋がらなかったからお前と喋ってんのかなって思って
白福雪絵
白福雪絵
んん〜?してないよ〜?
赤葦京治
赤葦京治
そーなの?じゃあだれだろ
白福雪絵
白福雪絵
従兄弟くんかもねぇ〜
赤葦京治
赤葦京治
従兄弟?
白福雪絵
白福雪絵
そうそうイケメンの従兄弟〜
赤葦京治
赤葦京治
白福雪絵
白福雪絵
嫉妬ですか〜?あかーしくん
赤葦京治
赤葦京治
うるせーよ。つーか何の用?
白福雪絵
白福雪絵
あ、私黒尾さんとお祭り行くことになったから〜りつお願いしようかな〜って
赤葦京治
赤葦京治
言われなくても誘いますけど
白福雪絵
白福雪絵
言ったな〜?
後に引けなくなった。さっきまで迷ってたけど腹が決まった感じ。
赤葦京治
赤葦京治
おう
白福雪絵
白福雪絵
あ、あと〜木兎どうだった〜?
赤葦京治
赤葦京治
木兎さんなりに考えて忘れてたっぽい
白福雪絵
白福雪絵
そんなことだと思った〜
赤葦京治
赤葦京治
じゃあ、切るよ
白福雪絵
白福雪絵
はいはーいおやすみ〜
ガチャッ
トーク画面を開く。
不在着信
…え?
2分前に不在着信。まじか。ほんとにタイミング悪い。その下には短いメッセージ
「通話中にごめん、明日部活終わりに時間ある?」
「うん、俺も話したいことある」
画面を閉じて、なんなら声聞きたかったとか思ったけど我慢した。明日2人でどっかいけるかも。…あ、雀田先輩の誕生日か。パーティーだからどっか行くのは無理かなー。とか考えながら眠りについた。

プリ小説オーディオドラマ