悪魔が消えてから、私は次に殺す人を誰にするか迷っていた。
私がいじめられているのを知ってるのに、放っとく両親か、
見て見ぬふりの先生か、
いじめの首謀者一華の取り巻きか...
どっちにしよう...
私は過去の事を思い出す。
先生は見て見ぬふりをしたけど、直接被害はあってない。
両親は、放っとくだけで、これも、直接被害はあっていない。
一華の取り巻きは、一華と一緒に、階段から落とされたり、蹴られたり、殴られたりした。
じゃあまず、一華の取り巻きを殺そう。
でも、一華の取り巻きの誰を殺す?
あ、そうだ、真姫を殺そう。
真姫は、一華の取り巻きで、一番一華と仲が良かった。
だから、一華が、あなたをいじめるときは、必ずと言っていいほど、真姫がいた。
いつも、一華と真姫に蹴られた、殴られた。
私はユルサナイ。
真姫死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね...
すると、深夜2時だと言うのに、電話がかかってきた。
その電話の内容は、真姫が、通り魔に殺されたという内容だった。
やった
嬉しい
私の中には黒い感情が渦巻いていた。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!