夢side
「…ちょっと元気でました。ありがとうございました。」
「ん。じゃあ、帰るか。」
そう言って彼は、私の腕を引っ張って歩き出した。
「えっ!ちょっ…」
「なんで?って顔してんな。」
「…こんな暗いのに、お前1人じゃあぶねーだろ。だから一緒に帰る。」
「…そこまでしなくても大丈夫です!」
「俺が大丈夫じゃないの。」
「…でも、、迷惑に…」
そう言うと彼は立ち止まった。
「ふーん。そんなに俺と帰りたくないんだ。」
「…そんなんじゃ、、」
「そ。じゃ、帰るぞ。」
何を言っても聞かなそうだから、諦めた。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。