たくさんのいいねありがとうございます🥲
耳障りな話し声が響く教室
1限目の科目の予習をするため
俺は教科書と筆箱を取り出した
バサバサバサッ!!!
俺は黙ったまま
床に散らばったペンを見下ろす
こんなのいつものことだ
俺はこれくらいで泣くような弱い奴とは違う
仕事を増やされたことに苛立ちを覚えながらも
片手で散らばった筆記具を鷲掴みにして
そのまま、ペンケースにぶち込んだ
いやこれは誰でもできるだろ
そう突っ込みたい気持ちを抑えて
誰かに脚を引っ掛けられないように
劇薬の入ったビーカーを握ったまま、自分の席についた
立入禁止の校舎の屋上
かの死神が話し掛けてくる横で
自作の冷食まみれ弁当をつつく
自分から名前を教えた記憶はないのだが
死神は一応 “ 死を司る神 ”
神様 ( 仮 ) には全てお見通しなのか
その一言で意識せずとも
唐揚げをつついていた箸が止まる
確かにあの日、俺は飛び降りるために
あの廃ビルへ忍び込んだ
呑み込まれそうな雲一つない青空と
死神に話し掛けられたときの暴れる心音は
今でもはっきりと覚えている
死神に憑かれたのも言わばそのせいだ
違う
違う違う違う違う違う
悔しくなんてない
辛くなんてない
なのに何で泣いてるんだよ
俺は勝手に被害妄想膨らませて
周りに泣いて縋ってる奴らとは違う
なのに……………
立ち上がった瞬間
膝に置いてた弁当箱がひっくり返って
中身がぐちゃぐちゃになって飛び出す
散らばった卵焼きに一瞬目をやって
また死神を睨み返した
箸と箱を乱暴に拾い上げて
そのまま屋上のドアを閉めた
それでもやっぱり
死神は後ろからついてきていた
次回 ⭐️20↑













編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。