翌日
いつも通り屋上で寝転がって瞼を閉じる
けれど今日は全部いつも通りという訳では無い
いつも明るくて元気な彼女が珍しく屋上に来ない
俺は密かに彼女が屋上に来ることを楽しみにしていた
結果 今日は彼女が屋上に来ることは無く俺は家に帰った
家に着き自分の部屋のベッドに自分の体を無造作に投げる
彼女がいない一日は長いような気がした
何をしていたのだろう。普通に授業を受けていたのだろうか。もう俺と話すのは懲り懲りなのだろうか
俺の話しかけても「うん」「そうだね」「あぁ」しか答えないから?
ずっとそんなことを考えているといつの間にか眠りに落ちていた
目が覚めると午前6時だった
起きるのにはまだ早い時間だが俺は昨日のように不良たちに絡まれるとめんどくさいと思い早めに家を出た
学校につき屋上に着くと
彼女がいた
こちらに気づいて彼女は直ぐに駆け寄ってくる
彼女の横を通り過ぎていつもの場所に寝転ぶと
背後から彼女がトコトコと走っておれの隣に座った
彼女の顔を見てみるといつも以上にニコニコと笑っていた
不覚にも少し笑ってしまった
けど俺は
残念そうにする彼女は少し…可愛かった
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。