第2話

友情にヒビが入る
19
2021/10/07 12:20
佐倉 クルミ
佐倉 クルミ
ねえ、アザミ
如月 アザミ
如月 アザミ
んー?どしたの?
佐倉 クルミ
佐倉 クルミ
私が蓮くんのこと好きなの知ってるよね?なんで2人だけで話してたの?
如月 アザミ
如月 アザミ
え?でも、あれは蓮が話しかけてきたから…
なんか怒ってる?確かに蓮とは2人で喋ってたけど、そこまで怒ること?
佐倉 クルミ
佐倉 クルミ
私のこと、応援してるんだよね??
如月 アザミ
如月 アザミ
う、うん。
佐倉 クルミ
佐倉 クルミ
ならさ、私と蓮の仲取り持つぐらいしてよ。私たち親友でしょ?
佐倉 クルミ
佐倉 クルミ
てかさ、元々いつもアザミばっかり蓮くんと_
キーンコーンカーンコーン
如月 アザミ
如月 アザミ
あっ!次の授業始まるよ!移動教室だし急がなきゃだからー!んじゃまた後で!
実はクルミと一旦離れられてホッとしていたのはここだけの話。
家庭科室
先生
先生
はい!皆さん!今日は〇〇と言う内容で授業を進めていきます!ではまずはミシンをセットしてください!
うわ、めんどくさいな〜と思いながらも席を立ちミシンを机に移動させに行く。
面倒くさいというワードや溜息にこの先生は過敏に反応するのでこっちは溜息すらできない。
如月 アザミ
如月 アザミ
重…
ポツリと文句を垂れ流すと近くにいさ似たような状況の子も居た。
佐倉 クルミ
佐倉 クルミ
蓮くーん!重いから手伝ってくれなぁい?
クルミだ。ミシンは確かに重いは重いけど一人で持てない重量ではない。やはりアピールだろう。
神野 蓮
神野 蓮
あー、いいよ。んじゃちょっとどいてー
二人の会話を聞き流しながら私も運び出したところで蓮が爆弾を投下した。
神野 蓮
神野 蓮
あっ!アザミ!重いだろ?俺が持つよ!
私は顔面蒼白でうげぇと声を漏らした。
なぜなら、クルミは嫉妬深い。他の女子が蓮と話していると割って入るくらいだ。それなのにこんなことをされたらもうこの後はお察しである。
如月 アザミ
如月 アザミ
あ、ああー、私は大丈夫だから、クルミの方先に手伝ってあげたら?
神野 蓮
神野 蓮
あー、佐倉、アザミのあとでいい?こいつあんま力無いからさ。
佐倉 クルミ
佐倉 クルミ
うん。いいよ。(*^_^*)
他のみんなは気付いていないだろうが、私は気付いていた。クルミは顔は笑っているが目が笑っていないのだ。
如月 アザミ
如月 アザミ
(こりゃ後で呼び出しかな…)
もはや授業を受ける気分ではないが、心に靄を残したまま授業を続行した。

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