無料ケータイ夢小説ならプリ小説 byGMO

第4話

お母さんって呼んでもいいですか?
(本気で……)
あなた

思ってるよ

富藤 光牙
富藤 光牙
……っ
あなた

富藤くん、助けてくれて……
ありが……と……

そこまでが限界だった。

完全に夢の世界へと足を滑らせた私は……。

かろうじて保っていた意識を手放したのだった。

***
あなた

ん……

瞼越しに眩しい光を感じる。

続いて、コーヒーのいい香りがして、
私はゆっくり目を開けた。
あなた

あ……ここ、は……

見慣れない天井とカーテンに、
驚いたのは一瞬。

(そうだ、富藤くんの部屋に
泊まったんだっけ)
富藤 光牙
富藤 光牙
起きたなら、一旦家に帰れ
あなた

富藤くん!

部屋に入ってきた富藤くんは、
私にコーヒーカップを差し出す。
あなた

あ、ありがとう

(なにからなにまで、申し訳ないな)
富藤 光牙
富藤 光牙
……もう、いいのか?
あなた

へ?

富藤 光牙
富藤 光牙
体調、風邪は治ったのかよ?
あなた

あ、うん! 
おかげさまで、身体も怠くないみたい

笑顔を返しつつ、
私は富藤くんに向き直って頭を下げる。
あなた

昨日はお世話になりました。
死にかけてるところを助けてくれて、
ありがとう。それから──

富藤 光牙
富藤 光牙
まだあんのかよ?
あなた

あ、はい! 
おはようございます

富藤 光牙
富藤 光牙
マイペースなやつ……
あいさつはいいから、さっさと帰れ
富藤くんはそう言って、
私に制服を投げつける。
富藤 光牙
富藤 光牙
着替えたら、下に来い
あなた

あ、はい……

それだけ言って、部屋を出ていく富藤くん。

私はキャッチした制服を見る。

(そういえば、ここに制服があるってことは、
今、私はなにを着て……)

恐る恐る自分の格好を見下ろす。

身にまとっているのは、
ワイシャツ一枚だった。
あなた

わ、私……
この格好で富藤くんと話してたんだ……っ

風邪でそれどころじゃなかったとはいえ、
無性に恥ずかしくなる。

(しわになるから、
富藤くんが脱がしてくれたのかな?)
あなた

でも、富藤くん。
驚くくらい普通だったな……。
女だって、認識されてないのかも

それはそれで複雑だ。

私は微妙な気分で制服に着替えると、
富藤くんに言われた通り、
部屋を出て1階に降りた。

(こっちのほうから、
まな板でなにか切ってる音がする)

音を頼りに扉を開けると、
リビングのような部屋にやってきた。
あなた

富藤くん?

扉を開けてすぐのところにある
キッチンを覗き込むと……。
富藤 光牙
富藤 光牙
そこに座れ
ピンク色のハートのエプロンをつけた
富藤くんが、お玉片手に現れた。

(ええっ)

言葉を失っていると、
富藤くんは顎をしゃくって、私を席に促す。
あなた

そのエプロンは……

(富藤くんのですか……!?)

はっきり聞くことはできなかったけれど、
富藤くんは察したらしい。
富藤 光牙
富藤 光牙
俺の趣味じゃねえ。
スーパーで食パン買ったら、
景品でついてきたんだよ
富藤くんの目元がほんのり赤い。

(照れてるのかな? 
なんか、ちょっと可愛いかも……)
あなた

ふふっ、富藤お母さん。
スーパーも行くんだね

富藤 光牙
富藤 光牙
誰がお母さんだ、誰が!