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第12話

クリスマスイブの奇跡
誤解が解けないまま、冬休みに入った。

自分の部屋にこもっていた私は、
ダメ元で前に交換していた連絡先に
メッセージを送る。

【クリスマスイブの日、私と会ってください。
駅前広場で、ずっと待ってます】

一方的なお誘い。

(富藤くんだって一緒に過ごしたい人が
いたかもしれないのに……)

それでも、会いたかった。
あなた

富藤くんが来なかったら諦める。
でも、この日までは……

(きみを好きでいてもいいかな?)

富藤くんに好きな人がいて、
イブの日に私と会えないなら、諦めがつく。

だって、好きでもない人に追い掛け回される
なんて、きっと嫌だろうから。

そして、私が嫌いになって待ち合わせ場所に
現れないのだとしても。

富藤くんに迷惑をかけたくないから、
もう近づかない。
あなた

恋が実ってほしい。
でも、それが無理なら……。
私に、引き下がるきっかけをください

そう思っていると、スマホが震える。

画面を見れば──。

【バイトがあるから無理】

富藤くんからのメッセージだった。
あなた

……っ

予想はしていたけれど、やっぱり胸が痛い。

私は泣きたくなる気持ちから必死に
目を逸らして、メッセージを返す。

【それでも、何時間でも待ってます】

そのあと、富藤くんからの返事はなかった
けど……。

***

──クリスマスイブ当日。
あなた

富藤くん、来てくれるかな……

夜18時。

私は駅前の広場のベンチに座って、
富藤くんを待っていた。

けれど、それから何時間経っても富藤くんが
現れる気配はない。

そのとき、視界に白いなにかがよぎった。
あなた

あ……雪?

顔を上げれば、空から白い粒がふわふわと
舞い降りてくる。
あなた

ホワイトクリスマスだ

なんだか、余計に富藤くんに会いたくなった。

(このまま、すれ違ったままは嫌だよ……)
あなた

せっかく、近づけたと思ったのに……

涙が目に滲んで、世界がぼやけて見えた。

それからまた数時間が経って、
時刻は23時58分。

お父さんとお母さんには、
友だちの家に泊まると嘘をついた。

日付が変わるまでは、
変わってもここから動く気はなかったから。
あなた

でも……

さっきから、身体の震えが止まらない。

かちかちと音を立てる歯をかみしめると、
背もたれに深くよりかかる。

視界が霞んできた。

午前0時まで、あと2分。

それでも、まだ諦めてない。
???
???
嘘、だろ……
声が、聞こえた。

私は信じられない思いで、視線をゆっくりと動かす。

すると、目の前には──。
富藤 光牙
富藤 光牙
なんとなく、お前がまだ待ってる
気がして来てみれば……
あなた

あ……

(嘘、信じられない)
あなた

来て、くれたの? 
富藤くん……


まぎれもなく、
目に前にいるのは富藤くんだった。
富藤 光牙
富藤 光牙
お前、身体弱いくせに、
なにしてんだよ。
この……バカ!

乱暴な口調に反して、
富藤くんは私を力いっぱいに抱きしめた。