(なんでだろう。いつもの壬生先輩と、
なにかが違う気がする)
(また、ゲーム感覚で私を落とすために、
そんなことを言ってるの?)
(それとも、本心……?)
肩をすくめて笑う壬生先輩に、戸惑う。
保健室に到着すると、
私はベッドに下ろされた。
当然とばかりに、ベッドサイドに腰かける
壬生先輩に、私は目を丸くする。
壬生先輩はベッドに横になった私の頭を撫でた。
深刻そうに思いをこぼした壬生先輩に、
私は痛むお腹をさすりながら呟く。
私は壬生先輩をまっすぐに見つめた。
大胆なこと言ってる自覚はある。
でも、壬生先輩の考え方は寂しすぎるから、
少しでも私が感じた幸せを伝えたい。
(私を助けてくれたお礼に……)
苦い顔をして笑う壬生先輩に、
私は大きく首を横に振る。
壬生先輩の意味深な瞳が私を見つめる。













編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。