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第7話

近づく距離
嘘偽りない気持ちを伝えれば、
富藤くんは目を点にする。

少しの間のあと、
富藤くんはふいっとそっぽを向いて……。
富藤 光牙
富藤 光牙
お気楽なやつ。
頭ん中、花畑かよ
悪態をつきながら、扉を開けた。

私たちは一緒に屋上にやってくると、
校庭が見えるフェンスに
背中を預けるようにして座る。
富藤 光牙
富藤 光牙
じゃあ……食うぞ
お弁当を食べる前に、
クッキーを食べてくれた富藤くんを
緊張しながら見守った。
あなた

あの……どうでしょうか?

ごくりと飲み込んだ富藤くんに尋ねると……。
富藤 光牙
富藤 光牙
うまい
あなた

ほ、本当に!?

富藤 光牙
富藤 光牙
おー、サクサクしてて、
このチョコチップもうまい
(どうしよう……うれしい!)

我慢できずにふふっと笑うと、
富藤くんは頭をガシガシと掻く。
富藤 光牙
富藤 光牙
変なヤツ
私の評価はひどいけれど、
富藤くんはクッキーを完食してくれたのだった。


***


富藤くんにクッキーをあげてから、
数日が経った。

午後の体育の授業中、
体調が悪くて見学していると……。
あなた

あっ

体育館の外で、
さぼっている富藤くんを発見した。
富藤 光牙
富藤 光牙
また、お前か……
ここ最近、私は仲良くなりたい一心で、
富藤くんを追いかけ回していた。
あなた

今は男子のバスケの時間でしょ? 
ここでサボり?

富藤 光牙
富藤 光牙
そーだよ、悪いかよ。
そんで、お前はなにしてんだ
あなた

あ、うん。
私は朝からめまいがすごくて、
体育は見学中

富藤 光牙
富藤 光牙
だったら、早く座れ
富藤くんが横にずれて、隣を空けてくれる。
あなた

ありがとう

私は富藤くんの横に腰を落とした。
あなた

体育館の中、もやもやしてるから、
外の空気を吸いたくて出てきたんだ

富藤 光牙
富藤 光牙
お前、そんな病弱で生きていけんのかよ
あなた

あはは……自分でも心配になるよ

笑いながら、
私は目の前に広がる青空を見上げる。
あなた

貧血持ちっていうのもあって、
激しい運動をすると、
すぐに息切れしちゃうの。本当は……

(みんなと一緒に、運動したいのに)

それを口にしなかったのは、
富藤くんに心配かけてしまうと思ったから。

でも、富藤くんには気づかれてしまった
のかもしれない。
富藤 光牙
富藤 光牙
自分の境遇を悲観してたって、
なにも変わんねえぞ
あなた

え?

富藤 光牙
富藤 光牙
身体は取り替えらんねえんだ。
だから、今できる精一杯のことを
すればいい
あなた

……!


自分なりのベストを尽くせと言われているようで、
自然と心が前を向く。
あなた

富藤くん、ありがとう

富藤 光牙
富藤 光牙
お前、俺にお礼する癖でもあんのか?
あなた

癖じゃなくて、
富藤くんが私に言わせてるんだよ。
富藤くんの言葉に、励まされたから……

富藤 光牙
富藤 光牙
お前な……恥ずかしげもなく、
よくそんなこと言えるな
早口でそう言ってた富藤くんは、
顔を赤らめながら立ち上がった。

その瞬間、授業終了のチャイムが鳴る。
富藤 光牙
富藤 光牙
ほら、手
差し伸べられた手を取って、私は立ち上がる。
あなた

ありが……

そう言いかけたとき、ふっと意識が遠のいて、
視界が真っ黒になった。
富藤 光牙
富藤 光牙
なっ、あなた……!