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第20話

未来への約束
富藤 光牙
富藤 光牙
言ってろ。
お前には無理だ
壬生 秋斗
壬生 秋斗
はは、これから楽しくなりそうだ
声を弾ませた壬生先輩は、
私を振り返って微笑む。
壬生 秋斗
壬生 秋斗
卒業までの間に、絶対に落とすから。
待っててね、あなたちゃん
あなた

あ……


私の答えは待たずに、
壬生先輩はさっさと保健室を出ていった。

その場が嵐が過ぎ去ったみたいに、
静かになる。
富藤 光牙
富藤 光牙
腹、大丈夫か?
あなた

う、うん。まだチクチクするけど、
今のでだいぶ吹っ飛んだよ

(お腹が痛いこと、忘れるくらい
びっくりする出来事があったからかな)
あなた

そう言えば、光牙。
音楽の授業はどうしたの?

富藤 光牙
富藤 光牙
あ? そんなん、終わってから
来たっつーの。チャイム鳴ったの
気づかなかったのか?
あなた

ええっ、気づかなかった……

(壬生先輩に押し倒されて、
それどころじゃなかったからかも)
富藤 光牙
富藤 光牙
なるほどな
あなた

うん?

(なにが、なるほどなんだろう?)

きょとんとしていると、
光牙くんが覆いかぶさってくる。
富藤 光牙
富藤 光牙
他に気が回らないほどのこと、
あいつにされたのか?
あなた

へっ?

富藤 光牙
富藤 光牙
されたんだな
ジトリと見られて、私の心臓が飛び跳ねる。
あなた

さ、されてないよ! 
ただ、覆いかぶさられただけで……

富藤 光牙
富藤 光牙
前はキスされてたしよ、信用できねえ。
とりあえず、想像できることで
上書きしとく
そう言って、光牙は腰を屈めると
顔を傾けながら距離を詰めてきて……。
あなた

んっ

荒っぽくキスをしてきた。

慌てて身を引こうとすると、
後頭部を押さえられて逃げられなくなる。
富藤 光牙
富藤 光牙
逃がさねえ。
ずっと俺だけ見てろ
あなた

は、い……

キスの合間に囁かれて、
私は熱くなる顔もそのままに光牙を見つめる。
あなた

私には光牙だけだよ。
ずっとずっと、こう……んんっ


言いかけた言葉は、また光牙の唇に塞がれる。

(初めは、近寄ることすら
許してもらえなかったのに)
富藤 光牙
富藤 光牙
好きだ、あなた
(今では、『離れるな』って言ってくれる光牙が……)
あなた

……っ、私も大好き

光牙の広い背中に腕を回して、
ぎゅっとしがみつく。

保健室の外の廊下は、
10分休憩だからか騒がしい。

そんな中、私たちは秘密のキスを交わしたのだった。

***

放課後、私は家まで光牙に送ってもらっていた。

すると、私たちが初めて出会った場所を通りかかる。
あなた

あ、ここ……

懐かしくてつい足を止めると、
光牙も笑みを浮かべる。
富藤 光牙
富藤 光牙
ここで行き倒れてた
お前を拾ったんだよな
あなた

あのときは、大変お世話になりました

ぺこりと頭を下げると、光牙に手を握られる。
富藤 光牙
富藤 光牙
あの日、
お前を見つけたのが俺でよかった
あなた

光牙……

富藤 光牙
富藤 光牙
お前と出会わなかったかもしれない
可能性を想像するだけで、怖くなる
あなた

私も、光牙と出会えてなかったらと思うと
怖いよ。だから、あの日風邪になった
自分を褒めたいくらい!

富藤 光牙
富藤 光牙
ぷっ……んだよ、それ
吹きだした光牙に、私もつられて笑ってしまう。

ひとしきり笑ったあと、
私たちは自然と向き合って両手を繋いだ。
富藤 光牙
富藤 光牙
楽しいときも、
苦しいときも、一生そばにいる
あなた

うん。なにがあっても、
ずっと一緒に生きていこう

誓うようにそう言って、
お互いに一歩近づくと……。

(好きだよ、光牙)

永遠を約束するように、口づけを交わした。

(END)