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第17話

いつもと違う瞳
あなた

私には光牙だけだよ

富藤 光牙
富藤 光牙
お前……
あなた

ずっとずっと、
光牙のことしか目に入らない……です

言ってて恥ずかしくなった私は、
光牙の首筋に顔を埋めた。

すると、光牙のため息が耳に届く。
富藤 光牙
富藤 光牙
お前は、ほんっとに……
恥ずかしいやつだな
光牙の手が私の後頭部に回って、
優しく撫でてきた。
富藤 光牙
富藤 光牙
ただ、俺と違って素直に気持ちを
伝えてくれるお前だから、
好きになったんだろうな
しみじみと呟く光牙に、私も同じだと思う。

(強くて、わかりづらいけど優しくて……。そんな正反対の光牙だから、好きになったんだ)

穏やかな、お昼休み。

ぽかぽかとした日差しの下で、
光牙のことが改めて好きになった瞬間だった。

***

──午後の音楽の授業中。

お腹が痛くなって、私は途中で退出した。

もちろん、光牙もついてこようとした。

けれど、普段からサボってばかりいるので、
光牙は音楽の単位が危ない。

それを知っていた私は『大丈夫』と口パクで
伝えて、ひとりで保健室に向かった。
あなた

あたた……

(なんだろう、この痛み……食あたり?)

首を傾げながら壁に手をついて、
ノロノロと歩く。

すると、目の前からスクールバックを手に
壬生先輩が歩いてくる。
壬生 秋斗
壬生 秋斗
あれ? あなたちゃん?
あなた

こんにちは。
壬生先輩は、もう帰るんですか?

壬生 秋斗
壬生 秋斗
今日は受験対策だけだからね。
午前で終わりだったんだけど……
(あ、そっか。
壬生先輩、受験生だもんね)
壬生 秋斗
壬生 秋斗
家にいても誘惑が多いから。
今まで図書室で勉強してたとこ
あなた

確かに、テレビとかスマホとか、
いろいろ見ちゃいますもんね

壬生 秋斗
壬生 秋斗
そういうこと。
で、あなたちゃんはこんなところで
どうしたの?
あなた

あ……保健室に行くところだったんです

壬生 秋斗
壬生 秋斗
え? 具合悪い? 
呼び止めてごめん。
なら、俺も付き添うよ
あなた

でも……

(光牙、私が先輩といたって知ったら、
不安になると思うし……)
あなた

大丈夫です。
すぐそこなので

壬生 秋斗
壬生 秋斗
そんな、壁伝いに歩いてるのに?
あなた

うっ

(確かに、説得力はないよね)

苦笑いしていると、
壬生先輩が私の膝裏に腕を差し込んで
横抱きにする。
壬生 秋斗
壬生 秋斗
お姫様抱っこで運んであげる
あなた

いいですっ、おろしてくださ──

そう言いかけたとき、
ひときわ強い痛みの波が襲ってくる。
あなた

痛たたっ

壬生 秋斗
壬生 秋斗
無理しないの。
お腹、痛いんでしょ?
あなた

は、はい……

(ここは素直に頼ったほうがいいかも)
あなた

すみません。
ありがとう、ございます……

限界が近かった私は、
先輩に甘えることにした。
壬生 秋斗
壬生 秋斗
はは、初めてだな。
あなたちゃんに受け入れられたの
あなた

え?

壬生 秋斗
壬生 秋斗
だってあなたちゃん、
光牙くん以外は頼らないし
私を抱えながら歩く壬生先輩は、
至近距離で見つめてくる。
壬生 秋斗
壬生 秋斗
なんでか、
それがすごくうれしくて……。
自分でも変な感じなんだ