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第11話

解けない誤解
あなた

せ、先輩……?

私の上に乗り、見下ろしてくる
壬生先輩に怖くなる。
壬生 秋斗
壬生 秋斗
俺と付き合ってよ
あなた

なに、言って……

壬生 秋斗
壬生 秋斗
彼女にするならルックスに地位。
つまり、ステータスだと思ってたけど、
きみを見て変わった

壬生先輩の手が私の制服のリボンにかかる。
あなた

やめ、て……ください

(抵抗しなくちゃ……わかってるのに、
熱と先輩の体重で、身体がうまく動かないっ)
壬生 秋斗
壬生 秋斗
可愛いし、性格もいい。
なにより、俺になびかないところが
そそられる
(それ、本当に私が好きなの?)
あなた

まるで、落とすために恋をしてるみたい

壬生 秋斗
壬生 秋斗
え……
あなた

壬生先輩は……
私が好きなんじゃ、ない……。
ただ、私を落としたいだけ……
恋愛がゲーム、みたい

それを聞いた壬生先輩はきょとんとしたあと、
なぜか満足げに笑った。
壬生 秋斗
壬生 秋斗
……はは、やっぱすごいよ。
あなたちゃんは
あなた

壬生先輩の恋心は、
私が先輩に落ちた瞬間……
きっと消えちゃいます……

(でも、本当の恋って実ったら終わりじゃない)
あなた

相手と結ばれようが、失恋しようが……
ずっと消えずに想いが心に残るもの、
だと思う

(相手を知りたい、そばにいると無条件で
安心する。そういう気持ちを集めて恋って
呼ぶんじゃないかな……)

そこまで考えて、はっとする。

(それって、富藤くんのことなんじゃ……)

私にとっての恋の定義は、
すべて富藤くんとマッチしていた。

(そっか、私……)
あなた

私は……富藤くんのことが……好き

そう口にした途端──。
???
???
お前、そいつのことが好きなのか?
突然、聞き覚えのある声がした。

はっとして、横になったまま視線を動かす。

そこには、首に手を当てながら
ばつが悪そうに目を逸らしている
富藤くんがいた。
あなた

富藤くん? なに言って……

富藤 光牙
富藤 光牙
そいつがいるなら、
もう俺が気にかける必要もねえな
早口でそう言って、踵を返す富藤くん。

(もしかして、ものすごい勘違いをしてるんじゃ……)
壬生 秋斗
壬生 秋斗
あーあ。
彼、きみと俺がいい仲だって
思い込んでるよ
あなた

ええっ

壬生 秋斗
壬生 秋斗
たぶん、〝誰が〟好きなのかまで、
聞き取れなかったんだね
あなた

そんな……

壬生 秋斗
壬生 秋斗
それに、こんな体勢でいたらね
壬生先輩の言う〝こんな体勢〟。

それはつまり、壬生先輩が私に馬乗りに
なっているこの体勢のことだ。
あなた

ど、どうしよう……

タイミングの悪さに途方に暮れる。

(私、このまま早退コースだし、
明日にでも事情を説明しよう)

そう決意したものの、
私の考えは甘かったのだと気づくことになる。

***

──翌日。

私は教室を出ようとしていた富藤くんを
慌てて追いかけていた。
あなた

あの、富藤くん!

富藤 光牙
富藤 光牙
話しかけんな
***

──翌々日。

昼休みに教室を出た富藤くんを廊下で
発見して、声をかける。
あなた

富藤くん、話が……!

富藤 光牙
富藤 光牙
くどい!
***

──そのまた翌日。

富藤くんの席の机にバンッと両手をついて、
逃げられないように話しかける。
あなた

ふど──

富藤 光牙
富藤 光牙
……はあ

ため息をついて無言で席を立った富藤くんは、
そのまま教室を出ていく。

ついに、名前まで呼ばせてくれなくなって
しまった。

(ど、どうすれないいのーっ)