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第16話

危ないトライアングル
壬生先輩にキスされてから数日。

光牙は宣言通り、私を守ってくれていた。

有言実行というように、
時間さえあれば口説きにくる壬生先輩から──。
壬生 秋斗
壬生 秋斗
ガードが日ごとに固くなってるね
富藤 光牙
富藤 光牙
それはてめえが、隙さえあれば
あなたにちょっかい出そうと
するからじゃねえか
今日も昼休みに光牙と屋上でお弁当を
食べていたら、壬生先輩が乗り込んできた。
壬生 秋斗
壬生 秋斗
だって、きみとあなたちゃんが
仲良くご飯を食べてるだなんて、
ずるいなーって
富藤 光牙
富藤 光牙
他の女を当たれよ。
お前と弁当食いたい女は
腐るほどいるだろ
壬生 秋斗
壬生 秋斗
特別な女の子と食べるから、
おいしいんじゃないか
富藤 光牙
富藤 光牙
羨んでも、博愛主義者のお前には
一生手に入らねえもんだ。諦めろ
威圧感を放つ光牙に動じることなく、
壬生先輩は私の隣に腰かける。
壬生 秋斗
壬生 秋斗
ねえ、あなたちゃん。
そのお弁当、自分で作ったの?

壬生先輩の視線の先には、
朝早く起きて私が光牙のために作った
お弁当がある。
あなた

え? はい、そうですけど……

(なんか、ものすごく欲しそうな
目をしてる?)

視線に耐えかねて、私はお弁当の蓋に
ミートボールやソーセージ、ポテトサラダに
卵焼きを載せて、壬生先輩に差し出す。
あなた

あの、よかったら……どうぞ

壬生 秋斗
壬生 秋斗
わー、今までもらったお弁当の中で、
いちばんうれしいよ
ぱっと表情を輝かせた壬生先輩に、
私が苦笑いしていると……。
富藤 光牙
富藤 光牙
おい……
地を這うような低い声が聞こえて、
私はギクリとする。

光牙を見れば、眉根を寄せて、
殺気を放ちながら私を見ていた。

(も、ものすごく怒ってる!)
富藤 光牙
富藤 光牙
それ、俺のために作った弁当じゃ
なかったのかよ?
あなた

そ、それはそうなんだけど、
さすがに先輩を無視して
お弁当を食べ続けるのは失礼だし……

壬生 秋斗
壬生 秋斗
そうだよ。光牙くん、
心が狭いんじゃない?
富藤 光牙
富藤 光牙
話がややこしくなるから、
お前は黙っとけ。つーか……
光牙は壬生先輩にメンチを切る。
富藤 光牙
富藤 光牙
そもそも、
てめえが来なけりゃこんなことには、
ならなかったんだっつーの
壬生 秋斗
壬生 秋斗
はあ、あなたちゃん、
こんなやつが彼氏でいいの? 
俺に乗り換えなよ
壬生先輩はそう言って、
はむっとウインナーを頬張った。

それに、光牙くんの機嫌がますます悪くなった
のは言うまでもない。
壬生 秋斗
壬生 秋斗
忘れないでよ?
俺はいつだってあなたちゃんを
狙ってるってこと
お裾分けしたお弁当を平らげて、
立ち上がった壬生先輩は、
ふっと笑うと屋上を出ていく。
富藤 光牙
富藤 光牙
……あなた、お前もっと警戒しろ
あなた

ご、ごめんねっ。
壬生先輩と話してると、
ついペースに巻き込まれてて……

富藤 光牙
富藤 光牙
……はあ。先が思いやられる。
俺だけが不安で焦ってるみてえ
じゃねえか
あなた

光牙……

珍しく弱気な光牙に、私は目を見開く。

(不安にさせちゃってる……よね)

私は胸が痛んで、お詫びとばかりに
ぎゅっと光牙の首に抱き着いた。
富藤 光牙
富藤 光牙
なっ──