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今更、恥ずかしがるなんて。
2人で手を繋いで、
屋敷内へと入る。
🚪キィィ…。
大広間には誰もいない。
お昼過ぎで、休日だから皆各自の時間を
過ごしているのだろう…。
ナムジュンはきっと勉強でもしてるんじゃないかな。
ユンギは、大好きな音楽を、聞いているんだと思う。
ジンは、キッチンからいい匂いがするからお菓子作ってるのかな。
ホソクは熱心だからダンス練習をしてるのかな。
ジミンは…
ジミンに告白されていたんだってば…
全部テヒョンに話す。
ジミンの部屋に向かう。
内心、心の中バックバクだったけど。
あぁ、着いちゃった。
ドアの前で、未だにノックをしないでいる。
ギュッと握られた手から、
テヒョンの温もりを感じ、
大きく息を吸った後、
静かにドアを叩いた。
🚪ガチャ…
部屋着のままのジミンが
ひょこっと顔を出した。
目がキラキラしてる。
やばい、余計に言いづらい。
私の心なんて、
かき消していくように、
テヒョンは静かにそう、言った。
すっと顔が下に下がるジミン。
やっぱり私1人で来ればよかった…
そう思ってたのに。
笑い出したジミンに
思わず声が漏れると、
テヒョンと同時に言ってしまい、
余計に面白い。
まさか、ずっと分かってたってこと…?
ジミンが私を…『好きな人』って言った…
パタパタとその場から離れる。
あの時、
ジミンの目がうるうるしていたのは、
笑いすぎて涙が出たから。
それとも、
悲しいって、悔しいって、
思っているからなの…?
ジミンの優しさは
周りの人を笑顔にするけれど、
自分自身を苦しめているのかもしれない。
🚪ガチャ。
ポンポンと自分の膝を叩くテヒョン。
ベッドの上に座ってるし…
トコトコ歩いて、
テヒョンの膝の上に座る。
後ろからテヒョンが降り注いでくる。
あったかい。
耳の下に
ピリッとした痛み。
ボスッ。
ベッドに押し倒され、
テヒョンに固定される。
首元にするっと、
テヒョンの舌が舐めてくる。
そのとき。
🚪ガチャ。
グクが帰ってきた。
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……To be continued
(現在、あなたの部屋の中。)
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。