第9話

隠さなきゃ、抑えなきゃ
9,578
2018/03/13 10:13



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『お嬢様はそっちの世界に興味もないし、
テレビも見ないから知らないのは当然なの。』


















ホソクが言った言葉が蘇る。






あの日、

みんながアイドルだって、私に教えてくれた夜。








あの後はみんなに襲われてしまったけれど、


その、言葉はずっと記憶に残っている。















みんなにヤられている時のことは何も覚えていないのに。














ボスッ。


ベッドの上で、1人、

仰向けになる。







窓から差し込む月の光が眩しい。













You
アイドル、かぁ、、。
















あの秘密を知った時、


本当は、あんまり驚いていなかった。
















トスッ。




ベッドから降りて、

棚の引き出しからある1つの箱を取り出し、開ける。

























中には、




BTSの写真。















You
本当は分かっていたのだけど、。












今までアイドル、というものさえも

知らなかった私が

BTSを知ったきっかけ、は。












一 あなた が 中2の頃 一



メイド
お嬢様、今日の紅茶はいかがなさいますか?
You
んー、これかなー?
メイド
かしこまりました!









あの時、働いていたメイドは、


あるお茶の時間に

紅茶を私にいれようとカップに

ポットを傾けたとき、














パラッ。



1枚の写真が、

メイドのポケットから落ちた。










You
ん、なんか落ちたよ?
メイド
あ、お嬢様、それはっ、!







すぐに拾って、その写真を見て、驚いた。





















___この世界にこんなに美しい人がいるのか、




と。













You
…このお方は?あなたの彼?
メイド
い、いえっ、!
You
じゃあ、この方は誰なの?ねぇ、教えて、?
メイド
えっと、その方は防彈少年團、というグループの1人でして、。大ファンなんです、。
You
防彈少年團???
グループ?????
メイド
あ、アイドル、です。
You
…そうなんだ、、。
メイド
このことは旦那様には言わないで、くれません、か?
You
分かったわ!
だけど、
メイド
???
You
この写真、貰っちゃダメ、かな、、
メイド
あ、構いません、。
まだ沢山ありますし。
You
本当に!?ありがとっ!
























あのとき、私は

こうやって彼らを知った。








それからというものの、





お父様にお願いをして

スマホを買ってもらったり、







内緒でファンクラブに入って、


ライブに行ったり。
























だから、本当に来た時は驚いた。















父 親
あなた。今日からこの家で働いてもらう執事達だ。
全 員
はじめまして。今日からお世話になります!!
You
っっ、、、!!!










言葉が出なかった。





まさか、


いつも見ていた、彼らが


私の執事、だなんて。






















父 親
…あなた?どうした?
You
い、いえっ、。今日からよろしくねニコッ
全 員
はい!!!










あのときはぎこちない笑みを浮かべるのに、



精一杯だった。











だけど、今では、




私がきっと、どのArmyよりも

近くにいて、触れ合って。

















だから、この写真の数々は、



私を抑えるためのクスリ。














たまに、



みんなに

「私と付き合ってよ」

って言いそうになるから。

















だから、今は、



みんなの性欲処理でもいい。













これなら、


近くにいるようで、近くにいないから。












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読んでくださってありがとうございます!!


ちょっと納得いかない終わり方ですが、
書き続けるのでよろしくお願い致します🌷🌷

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