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ベッドに押し倒され、
しかも首元に顔を埋めているテヒョンの前に、
目が点になっているグク。
グクの気配にやっと気付いたらしきテヒョンは
顔を離し、ベッドから降りた。
ずかずかと、
まだベッドに倒れている私の身体にそっと
テテが触れた。
毎日毎日、
付けられた痛々しい数のキスマーク。
そっと、シャツのボタンが外れる。
すると、
テテは
言葉を失った。
私の胸を見て、
何も言えなかった。
テテは
グクが付けた跡の上に、
口を付けた。
舌を舐めると、
またグクの方を向いた。
きっと、今の私は
震えてる。
グクの様子が、おかしい。
思わずベッドから降りて、
グクのもとへ、駆け寄る。
🚪バタン。
グクは静かに部屋から出ていった。
よしよし、と頭を撫でられる。
その大きな手で撫でられると、
心が休んだ。
じゃあね!と、
元気な声を部屋に残して、
テテは部屋から出ていった。
カタンと席につく。
集中できなくて、
ついつい窓の外を見ちゃうんだけど。
もう夕方…。
雲がかかっていて、暗い。
雨でも振りそうだな、なんて思っていたら。
反対側の塔の窓から身を乗り出している
グクが、いた。
何してるの。
グクは何をしようとしてる?
気がつけば、
私は部屋を飛び出していた。
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……To be continued
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!