第37話

俺は俺を殺したくて
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2018/04/25 11:10




──── テヒョンside ────



あなたが、


部屋から出てこなくなって、












3日が経過した。

並行して、

学校に行かなくなったのも、


3日目だ。














🚪コンコン。


あなたの部屋の前。

1人、ノックをすると。











『だ、大丈夫っ、、だからっ、、んっ、』


と、誰かも名乗っていないのに、

あなたはか細い声で答えた。












「そっか…また、ね。」




『あ、まって…、、てひょっ、、、んぁぁ、、』













声が聞こえても、


何故か、ドアに背を向けることしか












出来なかった。


とある日。




あなたの部屋の奥にある、

俺とグクの部屋に行こうとしたとき。

























《あなた~ ?いい子にしてた??》


って、

あなたの部屋に入っていくグクを見たのだ。



















もしかして、

あなたが部屋にこもっているのはグクのせい…?



そう思い、

そっと部屋の中を見る。














そこには、


裸で、

細い手足に付けられた鎖に、首輪。










変わり果てた、あなたがいた。























『っ、、、!』




その場から、俺は

また、逃げることしか出来なかった。





知っている。



分かっている。











なのに、助けに行けない俺は、



ただの、臆病者だ。












同じルームメイトの

しかも年下のグクを、




今思えば、恐れていたのだ。














その日から、


隣のベッドでニコニコしながら

汗をかいたパジャマを着て寝るグクを


確認したあと、

















涙を流しながら、

自分自身を殺したいと思いながら、





眠りにつく日が、続いた。




そんな、ある日。







あなたが、後ろから

走ってくるのを見た。






「逃げて、来たんだ…」


すぐに自分の部屋に入り、

走ってきたあなたの腕を引き込んだ。

















『ちょ、引っ張るんだったら声かけてよ!』




そう怒る君。


久しぶりに聞く、

愛おしい声。










「ニヒヒッ。だって、グクに見つかっちゃうかもじゃん? 」





平然を装って、

言葉を並べることしか出来なかった。












パーカーだけ着て、


なんて、えろい格好をしているのだろう、と





心臓は早く動いた。

















このまま、あなたと寝たい。


そう思ったが、グクがやってくる。
























だから、ほかの部屋に…







あ、そうだ、ゲストルームにしよう。


だからあなたをゲストルームへ

連れていこうとした、のに。



















あれで、

俺が自分の机に置いてある手紙を、











見なきゃあなたは

嫌な思いをせずに済んだのに。







手紙には、

こう、記されていた。


↓↓↓
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ヒョンへ。


あなたを俺が監禁してること、
知っているんでしょう???

だからね、あなたをこのまま逃がして欲しいなら、ゲストルームへ連れて行って、鍵閉めといてね。


僕が、すぐにあなたを愛しに行くから。


もうあなたの心は、僕のものだから。




ヒョンの弟 グクより
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ゲストルーム…




なんていう偶然だろう。
















ペラっと、

手紙の裏を見ると、




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もし、やらなかったらどうなるか分かってる?

あなたが、痛い目にあっても知らないよ?

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…と。



きっと、俺が、助ける。













そう思って、


あなたを、部屋に連れていった。














入った途端、

ガチャンと金属音が耳に痛く響く。








絶望の声に戻ったあなたの声。


















《さっすが、ヒョン ~ 。ありがとね ~ 。》

ポンッと肩を叩かれる。




















違う。

俺はこんなことなんて、





したく、ないのに。






























その日、

グクは戻ってこなかった。



…テヒョンside END

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