...あれ、私たちデートするんじゃなかったっけ
________4時間前
別に怒りたいわけじゃないのに、
デートに行ってくれるのが嬉しかったから、
しかもクリスマスのイルミネーションで世の中のカップル達は幸せそうにしてる
人生初のクリぼっち。友達の家に行くのもなぁ...、いいや、大貴を待っとこ
...すぐに帰ってくる。そう思ってたんだけど、
0時をまわっても全然帰ってこない。
もう寝てやると思った時に部屋に響いたチャイムの音
玄関を開くと、
〈あ、すみませぇ~ん、大貴くん飲みすぎちゃったみたいでぇ~、帰ろって言っても全然私から離れなくてくっついててぇ~、〉
〈あのぉ~、彼女さんですかぁ~?〉
〈...っ、そっかぁ~、〉
〈ごめんなさぁ~い、私も酔っちゃってぇ~、泊まらせて貰えませんかぁ~?もう終電もなくってぇ~〉
〈なぁ~に?♡〉
〈ということでぇ~、いいですかぁ~?〉
悲しかった。怒りよりも悲しみの方が大きかった。
泊まらせるとしてもこの2人のいちゃいちゃを目の当たりにして私も寝れる気がしなかった
〈わぁ~、やっさしい~!ありがとうございます~〉
そのまま私は家を飛び出した。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。