第29話

s I 5。
403
2020/08/24 01:36
嘘だ。

嘘だって思いたかった。

なあ、どうして?

どうしてうらさんとあなたセンパイが________________



初めての実委があってから

俺とあなたセンパイの行動時間は

今までの何倍も長くなった。

学校内にいる内のほとんどはセンパイといる。

こんなに嬉しいことってあるんだろうか。
あほの/となりの坂田。
あほの/となりの坂田。
あなたセンパーーーイ!
(なまえ)
あなた
うん?
あほの/となりの坂田。
あほの/となりの坂田。
これ、借り人競争のお題候補です!
(なまえ)
あなた
おー、坂田君にしては
真面目に考えて来たんだね。
あほの/となりの坂田。
あほの/となりの坂田。
そうやろそうやろ⁉︎
……って、俺はいつでも真面目やん!
(なまえ)
あなた
ふーん……………ちょっと待って、
「7歳までおねしょしてた人」って
何このお題‼︎
あほの/となりの坂田。
あほの/となりの坂田。
えー?ええとこ攻めてるでしょ?
(なまえ)
あなた
これ連れてかれたら
同時に公開処刑じゃん!
競技が進まないし
どんなお題⁉︎って感じだからNG!
あほの/となりの坂田。
あほの/となりの坂田。
えー。一生懸命考えたのに〜…。
(なまえ)
あなた
うん、それは自体は
凄く有り難いことなんだけどね………
って何これーー‼︎
あなたセンパイは俺の下らない話にも

笑って付き合ってくれて、
あほの/となりの坂田。
あほの/となりの坂田。
あーーーー‼︎もー疲れたー!
俺今日、結構頑張ったやんな⁉︎
この後部活とか無理やってー‼︎
(なまえ)
あなた
あはは、そーだねぇ。
坂田君はいつも頑張ってるよ。
…お疲れ様。
俺より絶対疲れてるのにおくびにも出さずに

俺を労ってくれて。

何より……
(なまえ)
あなた
色々と両立大変だけどさ、
一緒に頑張ろうね。
その笑顔は俺を満たしてくれる。

センパイと過ごす毎日は楽しくて、

もちろん忙しくて死にそうにもなるけど。

ずっと側で笑顔を見れる日々は幸せだった。

それもそう長くは続かなかったけどな。



部活中にセンパイがいなくなった、と

マネ達が慌てていた。

俺はすぐにうらさんと飛び出してセンパイを探した。

俺は一通り自分の担当区域を確認し終えると

うらさんが向かった方へ走った。
あほの/となりの坂田。
あほの/となりの坂田。
もしかして……先にうらたさんが
見つけてもうたんかなあ…。
俺が先に見つけてヒーロー気取り、
したかったんになあ…。
なんて呑気なことを考えてた。

ひとまず体育館に向かい、

2人の影を見つけて安心して

足を踏み入れようとしたその時。
うらたぬき
うらたぬき
ずっと……好きだったんだ。
あほの/となりの坂田。
あほの/となりの坂田。
……ぇ……………。
聞こえてしまったうらたさんの声。

あなたセンパイの体を包み込む姿。

確かにセンパイに向けられた

「好き」の2文字。

俺の頭は状況を理解出来なかった。

は?何で?

どーしてうらさんがあなたセンパイに告白…?

だって俺のこと応援するって……。
うらたぬき
うらたぬき
………とりあえず、部活に戻るか。
2人の間で話は終わったみたいで、

部活に戻ろうとしていた。

あの感じでは返事は先送り。

でも、そんなことを気にできる心境ではない。


俺は2人の先回りをして部活に戻った。

あの現場を見ていたってバレたくなかったから。

でもいつも通りを演じることなんて出来なくて。

あなたセンパイに話しかけられても

下を向き、心は落ち込むばかりだった。

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