第11話

契約は対価が怖いけどやってみたi(((
17,214
2021/04/26 12:00
(ミドルスクール
アズール・アーシェングロット
アズール・アーシェングロット
喋れないのは不便だろう?
だったら、この契約書にサインをしてちょっとした対価を払ってもらえれば……
アズール・アーシェングロット
アズール・アーシェングロット
声が出るようにしてやるよ
契約書を手に持ち、いい笑顔をしながら俺の目の前へと来る

うっ、顔がいい←
アズール・アーシェングロット
アズール・アーシェングロット
本音
(声を聞きたい、それで「アズール」って呼ばれてみたい←)
アズール・アーシェングロット
アズール・アーシェングロット
さあ、どうする?
(なまえ)・リーチ
あなた・リーチ
……

…確かにこれからも声が出ないのは不便……

んー……………


…………



……






もう対価なんでもいいから頼むか←

こくりと頷こうとする

しかしその直後誰かに顔をつかまれたため頷くことが出来なかった

いや誰だよ掴んでんの
せっかく恐ろしい対価←への心の準備出来たのにッ!

フロイド・リーチ
フロイド・リーチ
え〜、別によくね?
声出ないほうがおもしれーし
どうやら犯人はフロイドのようだ

俺の顎をぐいっとつかみながら言う
ジェイド・リーチ
ジェイド・リーチ
僕も同意見です
別に声が出なくてもあなたは僕らの兄弟ですので特に何も気にしません
その隣でニコニコとしながらジェイドも反論する
(なまえ)・リーチ
あなた・リーチ
【なんか複雑な気持ちなんだが】
いやおもしろいってなんだいフロイドくん!?
君の基準やっぱりおもしろいかどうかなの!?

え、もしかして声出たらポイって俺捨てられちゃう?←
ジェイド・リーチ
ジェイド・リーチ
…あ、そういえば
母さんたちが確かあなたの怪我の治り具合をまた見るから早く帰ってきなさいと言ってましたよ
え、マジ?そんかこと言ってた?

ぜんっぜん聞いてなかったわ←
フロイド・リーチ
フロイド・リーチ
だから先帰っとけばぁ?
俺らしばらくアズールと話しとく〜
(なまえ)・リーチ
あなた・リーチ
【わかった、先に帰っとくわ。またなアズール】
手を降ってアズールに別れを告げる

アズールもそれに応え、俺ににこりと笑いながら手を振り返した
アズール・アーシェングロット
アズール・アーシェングロット
うん、また


あー、やべえ
早く帰んないと、麗しいマザーに怒られちゃうッ☆←

サメに喰い付かれ悪くなった尾びれを動かして猛スピードで家に帰った







________Noside
アズール・アーシェングロット
アズール・アーシェングロット
……
 あなたの姿が見えなくなると、アズールは不服そうな顔をした。契約であなたの声を治すことが出来なかったからである

出来なかった元凶の2人をみて、質問を投げかけた
アズール・アーシェングロット
アズール・アーシェングロット
なあ、なんでわざと話を逸らした?
声が戻ればお前たちも嬉しいだろ?
ジェイド・リーチ
ジェイド・リーチ
嬉しい、ですか
手を顎に手を当て、しばらく考える

ニコリと笑って返答した
ジェイド・リーチ
ジェイド・リーチ
いえ、そこまで嬉しくありません
フロイド・リーチ
フロイド・リーチ
俺もー
アズール・アーシェングロット
アズール・アーシェングロット
………は?
アズールはこのあなた大大大好きな2人のことだから「もちろん」と即答する

そう思っていたが、嬉しくない、という言葉を聞いて思わず口が開いたままだ
アズール・アーシェングロット
アズール・アーシェングロット
なんでだよ
お前らあなたのこと大好きだろ
フロイド・リーチ
フロイド・リーチ
あなたのことはだーいすき♥
………でもねぇアズール
ふわりと笑っていた顔からニヒルな笑みへと変わる
フロイド・リーチ
フロイド・リーチ
だから嫌なんだ声が出んの
アズール・アーシェングロット
アズール・アーシェングロット
…????
(大好きだけど声が出るのは嫌だ??全く理解できない)
ジェイド・リーチ
ジェイド・リーチ
ああ、誤解しないでくださいね
声を聞きたくないとはおもっていません
アズール・アーシェングロット
アズール・アーシェングロット
じゃあなんで…
ジェイド・リーチ
ジェイド・リーチ
だって、声に魅せられてまたあなたに惚れる人が増えたらどうするんです?←
こちらもニコニコと笑いながら言い放つ
アズール・アーシェングロット
アズール・アーシェングロット
ぱらりと持っていた契約者が手から滑り落ちた
ジェイド・リーチ
ジェイド・リーチ
そのままでもアズールが惚れてしまったようにあなたは魅力的、声まで加わってしまったら……
ジェイド・リーチ
ジェイド・リーチ
もう考えたくもありませんね
フロイド・リーチ
フロイド・リーチ
あなたの声はね、めーっちゃ綺麗なんだぁ。歌もすっげぇうまい。声が出てた時は俺らもよくねだって聞いてた
ジェイド・リーチ
ジェイド・リーチ
しかし、だからこそ群がってくる魚がいるんですよ。ウザったらしいほどに
フロイド・リーチ
フロイド・リーチ
前は俺らが全員締めて追い払ってたけど…もしかしたら逃げちゃう小魚もいるかもしんないでしょ?
ジェイド・リーチ
ジェイド・リーチ
だから、念の為で声は出させません
これからも治させません。彼は僕らだけの兄弟、誰にも渡さない
フロイド・リーチ
フロイド・リーチ
まあアズールだったらひゃっぽ譲って許してやってもいいけど…アハッ、他の奴らは締める
アズール・アーシェングロット
アズール・アーシェングロット
………もう狂気だな
ジェイド・リーチ
ジェイド・リーチ
ふふふ、こんなふうにさせたのはあなたです。僕らのせいではありません
アズール・アーシェングロット
アズール・アーシェングロット
そうかよ
(あいつは外見に反してかなり優しいからな…それに1番まともなリーチ←)
アズール・アーシェングロット
アズール・アーシェングロット
まあいいや、声を治すのは諦めるよ
やれやれと落とした契約書を拾い懐に直す
双子は笑っていた


しばらくあなたのどんなところがいいかを話しまくっていると←、アズールがハッと何かを思い出したような表情をする
そして口を開いた
アズール・アーシェングロット
アズール・アーシェングロット
お前ら、少し聞きたいんだけど
フロイド・リーチ
フロイド・リーチ
ん?なあに?アズール
アズール・アーシェングロット
アズール・アーシェングロット
あなたが呪いにかかってるのは知ってるよな?
真顔でとんでもないことを言い出した

ピシリと2人の表情が固まる

そしてドス黒いオーラが目に見えてきた
ジェイド・リーチ
ジェイド・リーチ
…誰です?そんなことしたの
フロイド・リーチ
フロイド・リーチ
見つけたら締める←
アズール・アーシェングロット
アズール・アーシェングロット
知らなかったのか!?
フロイド・リーチ
フロイド・リーチ
知らねーしそんなの
アズール・アーシェングロット
アズール・アーシェングロット
まったく……ただコザメに喰い付かれただけでお前らウツボの人魚が声が出なくなると思うか?ないだろ?
しばらく考える

2人ともとその通りだ思ったのか、頭を縦に動かした
アズール・アーシェングロット
アズール・アーシェングロット
多分あなたの喉に喰い付いたのは
「呪い持ち」のサメだ
フロイド・リーチ
フロイド・リーチ
呪い持ちぃ?
アズール・アーシェングロット
アズール・アーシェングロット
たまにその地域の魔力に影響されて生まれてくるんだよ
そういう呪いを持ってる個体が
アズール・アーシェングロット
アズール・アーシェングロット
だからその呪いにかかりあなたは声が出なくなった、そういうことだ
ジェイド・リーチ
ジェイド・リーチ
なるほど
フロイド・リーチ
フロイド・リーチ
……じゃあ呪いとかなければ一生なおることはないってことじゃん!
やった〜♪←
ジェイド・リーチ
ジェイド・リーチ
ふふ、ですねフロイド←
先程までは呪いかけたやつを締めるとか言っていたが、今では逆に治らない可能性が高くなったので嬉しいらしい←

ニコニコと年相応の子供らしい笑みを浮かべている
アズール・アーシェングロット
アズール・アーシェングロット
……(やっぱりやばいなこいつら←)
アズールは改めてそう思った







一方、そんなことをまったく知らないあなたは
リーチ母
リーチ母
だいぶ治ってるわねぇ
リーチ父
リーチ父
ただ声だけが出ない…なんでだろうな、治るはずなんだが
リーチ母
リーチ母
まあいずれ出るようになるわよ、それまで頑張ろうねあなた
(なまえ)・リーチ
あなた・リーチ
(。_。`)コク
リーチ母
リーチ母
(あぁ…うちの子可愛い←)
待って、待って、こんな美男美女に見られてんの死にそうなんだけど、え?もう昇天しちゃう的な?←




恥ずか死しそうだったらしい←


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