第15話

反撃
25
2019/07/24 17:25
あなた

…お前はずっと、俺を見てたんだろ。
だからこうして2人っきりなんだ。
自分から場面作っといて、焦んなよな。

深結 (黒い魔女)
深結 (黒い魔女)
貴方の言う事は所詮戯言よ…
そんなの嘘じゃない。
大体、目的が見え見えなのよ。
あなた

だったら…わざわざこうしてまで
俺を引っ張る必要があったのか?
別に、面と向かって
好感度確認すりゃ終わりだろ。

深結 (黒い魔女)
深結 (黒い魔女)
っ…黙れ!
今更言っても遅い!
深結の表情から、さっきまでの冷酷さが消えた。
今あるのは、俺の過ちに対する怒りだけだ。


俺がなんとかしなきゃ、コイツは…!
あなた

…言うタイミングなんて…
あるわけねーだろ!
お前の強めな手刀とかの痛み、
俺は忘れてないからな!?

深結 (黒い魔女)
深結 (黒い魔女)
…それがどうしたっていうの?
あなた

…言いたかった。
けど、言えなかった。
お前は「黒い薔薇」。
俺からすれば、逃げたい存在だから。

深結 (黒い魔女)
深結 (黒い魔女)
…言えなかった?
今更言うな!この偽善者が!!
怒りに狂った深結は俺に接近する。


その行動に、以前のようなキレはない。
あなた

お前なぁ!!

…嫌だ。こんな結末は嫌だ。
そう思った俺は応戦した。


俺と深結、二人揃って怒り心頭。
とんでもない状況での、一騎打ちだ。
あなた

過ちを犯したのは分かってんだよ…
じゃあ何で今怒ってんだよ!?
もっと早くいえば…謝れただろうが…!

深結 (黒い魔女)
深結 (黒い魔女)
…貴様ぁっ…!
どれだけ私を愚弄すれば…!
今の俺の返答のせいなのかは分からない。
けれども、深結の怒りは更に深くなる。


こんな深結はもう嫌だ。





だから、俺はお返しをしなきゃならない。
あなた

お前は「黒い薔薇」だろうが!
…「黒い魔女」の深結じゃねぇんだよ!
だから戻れよ!!話はそれからだ!!

普段なら、こんな風に隙は見せないだろう。

けれども、今の深結は逆に隙だらけだった。



俺は深結を押し倒した。
今までとは、逆パターンの状況だ。
深結 (黒い魔女)
深結 (黒い魔女)
貴様ぁ…っ!!
あなた

…過ちを謝ったって、許して貰えるとは
思わない。けど、俺はお前が好きだ。
だから、戻ってこいよ。
いつも通りの、自分自身にさ。

俺は無心になりながら、
腕を直角に曲げて深結の首を狙い、定めた。



何度も仕掛けられていたからだろうか。


俺は無心で、深結のような手刀を繰り出していた。
深結 (黒い魔女)
深結 (黒い魔女)
…っぐ…小賢しいっ…!
俺の手刀が余程効いているのか、
ジタバタと子供のように暴れる深結。

この手刀をきっかけに、俺は深結の元に
全速力で駆け出した。
あなた

俺はお前の言う通り、
偽善者なのかもしれない。
けどな…一つだけ言える事がある。
好きって気持ちはお前と同じなんだ!
だから…だから…!!
元に、戻りやがれぇーっ!!

深結 (黒い魔女)
深結 (黒い魔女)
…がはっ…!
「黒い魔女」を引き剥がそうとするような、
強烈な右ストレートを深結にぶつける。

それが、俺の出来る最大のお返し。
あなた

…今は眠っててくれよな。
お前が起きたら、そん時謝るよ。
遅くなってごめん…ってな。

右ストレートをまともに受けた深結。

深結はそのまま静かに崩れ落ちた。

そして、俺は深結に「ごめん」と呟きながら
深結の目覚めを待った。



俺が偽善者から、正直者に変わるために。

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