第14話

絶望を溶かす一撃
52
2019/07/23 11:02
俺は今、とんでもない状況に置かれている。


「黒い魔女」の深結と対峙しているのだ。
深結 (黒い魔女)
深結 (黒い魔女)
…勝てるとは思わない事ね。
貴方に勝ち目はないわ。
溶かすことの出来ない絶望で、
永遠の眠りにつく事になる。
「黒い魔女」になってから、
やたらと強気な発言が目立つ。

そしてその全ての発言は冷酷で、残酷だ。
普段より姿が成長してる所だけが気になるが、
そんな事はどうでもいい。
あなた

あーだこーだ言うなって、深結。
…けどな、一つだけ言ってやる。

深結 (黒い魔女)
深結 (黒い魔女)
…何かしら?
貴方の戯言なんて聞かないわよ。
俺は覚悟を決めて、深結に自分の
想いを伝えることにした。

だがしかし、当の本人は拒絶している。
それでも俺は引けない。
伝えたい事があるから。
あなた

今お前がそうなってるのは
俺の責任なのかもしれねぇな?

深結 (黒い魔女)
深結 (黒い魔女)
そう、貴方があの時
私に従えば良かった。
簡単な話じゃない。
あなた

けど、重要なのはそれじゃないんだよ。

深結 (黒い魔女)
深結 (黒い魔女)
何ですって?
あなた

俺だって、一度くらいは
お前を愛してみたいんだ。
けど、俺には色々と大切な物がある。
だからいつもお前を拒絶する。

深結 (黒い魔女)
深結 (黒い魔女)
…それがどうしたのよ?
あなた

…今この状況ならそんな拒絶はない。
俺とお前、2人だけだからな。

深結 (黒い魔女)
深結 (黒い魔女)
…今なら私を愛するとでも言うの?
あなた

ま、普通はそうなるな。
…でも、俺は決めた。

想いを伝える度に、「黒い薔薇」の深結と
過ごしていた時に起きた事を改めて思い出す。

恐怖に怯えつつも、俺は深結を
少しずつ好きになっていたのかもしれない。



こんなに自分を愛してくれているのだから。
あなた

家に帰りたいとかいう気持ちはない。
あん時からずっと2人っきりだしな?

深結 (黒い魔女)
深結 (黒い魔女)
あっそ…別にいいわよ。
深結の雰囲気が変わったのを感じた。

だがしかし、その次の瞬間、俺は察知した。
深結 (黒い魔女)
深結 (黒い魔女)
…貴方が今この状況で何を言おうが、
私は変わることはないわ。
全ては貴方が招いた事だから。
動じる様子は微塵もなく、
ただ俺に冷酷な眼差しをぶつけてくるという事。
あなた

…そんなの分かってんだよ…
わざわざ言わなくてもいいんだよ!

この瞬間、深結に言われて気づいた。
あの時の自分の過ちを悔やんだ。


何で「好きだ」って言わなかったか。
あなた

…改心しないなら、分からせるだけだ。
お前もそうしてみろっての…
俺とお前、どっちが正しいか。

深結 (黒い魔女)
深結 (黒い魔女)
…馬鹿な事を言うのね。
今までの自分を思い返してみなさい。
貴方に何が出来るというの?
そう。深結の言う通りだ。
深結には散々振り回されてきた。
勝てる保証はない。勝てる要素もない。

けど、これだけは言える事がある。
あなた

出来るか出来ないかじゃない。
確かに、俺はお前に劣る。
けどな、そういう訳にもいかない。

深結 (黒い魔女)
深結 (黒い魔女)
…哀れね…嘆かわしいわ。
あなた

お前はそう言うかもしれないが、
俺は、はっきりさせたいんだ。
…お前をどうしたら愛せるか、ってな。

深結 (黒い魔女)
深結 (黒い魔女)
っ…!今更何を…!
動揺などを一切していなかった
深結の表情に、焦りが見え始めた。


これからが、俺の反撃なのかもしれない。

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