第11話

大変な予感の匂い
229
2021/05/01 15:06


あれから1週間が過ぎた。







結局それからは、あの女の子に会う事もなく








いつも通りのごく平凡な日々を過ごしていた。








松田 美乃里
松田 美乃里
よし!終わったぁ!




久しぶりの定時上がりにテンションを上がりながら





会社を出て






歩いていると















不良「あれ?」




松田 美乃里
松田 美乃里
…え?



不良「君、あの時の美女さんじゃん」







不良「また会えるなんて光栄だよ」









そうだ…この人達あの時の!







わたしは、危機を感じて走って逃げた







けど








ガシッ








すぐに追いつかれてしまった。









不良「おっと!笑」





不良「俺たちから逃げようだなんて無駄だよ笑」






不良「その怯えた顔も綺麗だね〜笑」







わたしは人気がない路地裏に連れて行かれた。









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日暮とわ
日暮とわ
…ん?





菊十文字を磨いていた







その時













クンクン








…あ!この匂い!この感じ!






日暮とわ
日暮とわ
あの人が危ない!
あっちの路地裏の方から感じる!




ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー







わたしは、徐々に不良達に追い詰められていた。







もう、どこにも逃げ場はなかった。






そのうちの1人がわたしにさらに近づいて来た。






嫌…だ…怖い…







松田 美乃里
松田 美乃里
や、…やめて…お願い…こないで…





ドンッ





松田 美乃里
松田 美乃里
きゃ!!




わたしは、片を押されて





壁に頭を軽くぶつけて







そこでわたしは意識を失った。





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急いで駆けつけてみると





日暮とわ
日暮とわ
…あ!!




座り込みながら意識を失ったあの女の子の姿が。







不良達が女の子に触ろうとしていた。





日暮とわ
日暮とわ
やめろ!!!!











この世界には弱い奴しかいない。







自分達より








弱い奴を見つけては喧嘩をふっかけたり







追い詰めたりする。








もう、うんざりだよ







不良「あ、なんだ。お前か」






不良「よし!お前ら!やれ!」







男達が一斉にわたしに遅いかかってきた。








けど







不良「おらー!!、うっ!」






不良「うぉー!ぶっ!」






不良「う!!」







わたしからしてみれば






こんなの全然余裕だ。









不良「へー?やるね〜笑…
でも状況を分かってないんじゃいのか?笑」








そう言うと、カッターナイフで女の子の






首元にゆっくり近づけた。







不良「こっちには人質がいる事忘れてんじゃねーだろうな?」






日暮とわ
日暮とわ
…そっちがその気なら





わたしは、菊十文字の刀を抜いた。









不良「お、おいなんだそりぁ」








不良「…その刀が本物かどうかはどうでもいい
だが、お前が下手な動きをしたら」






日暮とわ
日暮とわ




不良「あの美人なお顔に傷を付ける事になるぞ」




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