「 なんだおめぇは 」
山口はあの、とてつもない力で
相手をやり込めていく
男たちは去っていく
私は竜に倒れ込むような形になっていたが
くるっと後ろを振り向き無言で抱き締める
竜、、もしかしたらこれで会うのも
最後かもしれないね
溜まり場につく
山口がかくかくしかじか説明してくれる
竜は私の頭を撫でると立ち上がる
竜の悲しい後ろ姿私は見たくないよ、、
竜はさ、今まで私に救われた みたいなこと
言ってくれたことあったよね
でもね、私の方が何倍も救われてるんだ
竜はいつも溜め込んでて私には見せない
あなたの方が苦しんでるだろ って言って
私は竜の力になりたい
でも、私は介入出来ない
会うのこれで最後かなって決めたはずなのにさ、
思わず口から出ちゃったんだ
⚠︎竜side
俺はあなたの言葉に一瞬立ち止まった
あなたの親父さんと、お袋さんが亡くなってから
1人にしないで が口癖になったあなた
俺、親父から部屋に閉じ込められて、
色々考えたんだ
あなたのこと隼人のことタケのこと
つっちーのこと日向のこと
クラスの奴らのこと山口のこと
俺はきっとあなたのこと傷つけてしまうし
守ってやれない、、
だからごめんな、俺から離れる
もう遅いよね
俺やっと気づいたよ
俺はあなたのこと大好きだよ、、 、
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!