前の話
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華side
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ヴィーン ガチャ ガチャ ガチャ ガチャ
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鳴り響く機械音で目が覚める。
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華)ん…。
・
ここは…東京…なのか?
広がるのは荒地と化した東京の街。
・
華)そんな…。
・
ただ呆然と見つめる。
息をする度、埃っぽい嫌な匂いが鼻をかすめる。
少し歩くと先で誰かが倒れていた。
・
華)な、なぁ。起きろ!大丈夫か?
☃)う…。
華)大丈夫か?
☃)こ、ここは…?
華)東京だ。荒れてるけどな。
☃)え…。そんな。
華)私は華。アンタは?
航)俺は航輝。航輝って呼んで。
華)ん。
・
ピンク髪の青年はこんな状況でも笑顔を見せている。
・
華)なぁ、なんでアンタはこんな状況で笑えんの?
航)華さ、口悪いね~。
華)質問に答えろ。余計な話はいらねぇよ。なんで笑えんの?
航)だってさ、みんな真顔だったら暗くない?俺そんなのやだもん!
・
不思議な人。
こいつとは合わねぇな。
そう思った。
・
♛)人だ!!人がいる!!
♕)ほんまや!
華)は?
・
そういって駆け寄ってくる2人の青年。
大学生くらいだろうか?
・
航)もしかしてここに迷い込んだ人ですか?
♛)うん!仲間を探してたんだ!
♕)せやねん。こいつと2人は嫌やからな。
♛)一言余計だぞ!
♕)あ?
華)うるせぇ。アンタら、名前は?
♛)あ、俺は啓介!こっちは…
♕)愛翔。呼び名も愛翔でええ。
・
啓介と愛翔。
2人は知り合いなのか。
・
卍)うわぁぁぁぁ!!
・
遠くから聞こえてきた叫び声。
私達は急いで声のする方へ向かう。
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卍)こ、これ…!
愛)なんやねん。仲間ちゃうんか?
啓)起きて!ね…え?
・
啓介の手は真っ赤に染まっていた。
・
啓)う、うわぁぁぁぁ!!あぁ…あぁ…!
愛)紫耀!落ち着け!
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啓介はパニック状態に陥る。
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航)死ん…でる…の?
華)あぁ。そうみたい。
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その女性は全身を血で赤く染め、笑みを浮かべていた。
まるで、幸せを噛み締めているかのように…。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。