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…
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間に合った…。
相手は案の定上から包丁を振り下ろしてきた。
良かった、想像通りだ。
私は、テヒョンさんの前に立ち、
右腕を前へあげる。というか、押し出す。
刃がどんどん腕に入り込んでいく。
痛い。痛すぎる…。。
冷たい刃が私の腕を切っていく感覚が嫌でもわかってくる。
ズブズブと入っていき、筋肉や血管を切られる感覚。
ギシギシと刃が骨に当たり、更には骨が切られていく感覚。
分厚いパーカーを来ているにもかかわらず、
洋服には赤い染みが、
床にはキレイに垂れていく赤い血が。
それでも、この女は力を緩めない。
私を睨んで更に力を強める。
やばい、このままだと腕が取れる…。
私は、腕に包丁が刺さったまま、
更に切り込みが深くなるのを分かっていながら
自分の腕を前へ押し出し、
まだ完治しきってない足で彼女の腹部を蹴り
そのまま、床へ背負い投げをする。
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。