第113話

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2021/01/24 05:57




ジョングク:side











僕は寝ているあなたの隣に座る。




さっき、ブイヒョンのところに行ったら、

『ごめん、ジョングガ…。今は1人にして欲しい』って。

こっちを見ずにそう呟いたんだ…






他のヒョンたちも暗い表情のままご飯を食べたり、

イヤホンをしてボーとしてたり。



















































もし、さっきのことが自分だったら…って考えたら

怪我はないものの、

きっと僕もブイヒョンみたいになっていると思う。
















そして、実際のところ

ヒョン達はあなたを見直したと思う。

それに、今までのあなたへの態度を考え直すべきだと思っただろう。


それも全て、ヒョン達はブイヒョンを愛しているから。

大切な弟が無事で本当に良かったと思っているから。




だから、そんなブイヒョンを守ってくれたあなたには、感謝しきれないんだろう。















































 












でも、それよりも





あの女に面と面でやり合ったあなたの方が怖かっただろうな…


それは僕の前に置いてある右手が全てを物語っている。




今横で寝ているこんなに小さくて可愛い生き物の腕には考えられないほどの大怪我。





さっき、ロイ達に手当てしてもらってるのをちらっと見た。





思わず顔を背けてしまうほどの痛々しい傷。

ロイ達がどれだけタオルで抑えても溢れ出てくる血。



しかも、もう手が動かないって…。。





それに加えて、まだあなたは、足が完治した訳でもない。













どんどん増えていくあなたの傷。

人を守らないといけない仕事だからとしても、

その傷を見る度、、僕までが苦しくなる。








































つやつやに輝く髪の毛に、マシュマロのような真っ白な肌。長いまつ毛に高い鼻、そして頬を少し赤くしてぐっすり寝ている

普通の…

いや、可愛すぎる少女。









いつか、あなたが



壊れてしまいそうで

急に消えてしまいそうで



すごく怖い。



ただ、それが実際にありそうだからもっと怖い。

































僕は優しくあなたの頭を撫で、



携帯をいじり始めた。









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