ジョン:side
あなたは、パ○コを俺に押し付け
全速力で走っていく
それも、
目の色を変え
顔を真っ青にし、不安や悲しみなど複雑な表情で。
初めて見る、こんな表情……、、、
俺の声は今のあなたに絶対に届いていないだろう
あなたは道路に向かって一直線。
そして、左からは全速力で走行するトラックが。
やばい…
俺もそう思い、急いで向かうが
その時、なぜあなたが走っているのかが分かった。
流石に間に合わない。
どれだけ足の速いあなたでも流石に距離がある_________。
そして、目の前で
…少し鈍い音と一緒にトラックが止まった……、。
俺は頭が回らず、何を先にすべきなのか混乱していた。
しかし、その場に崩れ倒れる母親と思われる人。
俺は急いで寄り添った。
自信も確信も無いのに、
なぜかこんなに言葉が出てきた。
正直俺も不安だ…、。
ただ、あなたなら何とかしてくれているであろう。
というバカバカしすぎる期待しか持てなかった。
でも、もしかしてあなたが__________。
と考えると俺も声が震えて足がすくむ…。
だが、今はそんなことを思っている場合ではない。
俺が今できることをしないと…。
そう言って女性の肩を掛け前へ歩いていく。
涙を流しながら歩く女性。
そして、そこには
ガードレールの近くに
うずくまり、膝部分から大量の血を流すあなたと
そのあなたの体に収まる小さな女の子の姿があった。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。