.
與真司郎side
あなたが部屋にこもって5分程した今
真穂が自分の部屋からおもちゃを持って
帰ってきました
こーなったら一時あなたの所には
行けないかもと思ってた矢先。
真 [ ままは? ]
上目遣いでそう聞いてくる真穂は
やっぱりどこかあなたに似ていて。
「 まま、寝とるみたいやからぱぱと遊ぼか 」
真 [ んーん、 ]
真 [ まーちゃん、ねむ、 ]
「 ねむいん? 」
真 [ ん、 ]
真 [ ぱぱ、一緒にねんねしよ、? ] (( 上目
「 っ、 」 (( 耳真っ赤
自分の娘にこんなに照れてどーすんねん、
ほんまにあなたに似とる、
真 [ ぱぁぱ、? ]
「 あ、おん、お部屋に行こな 」
真 [ だっこ、 ]
「 ん、おいで、 」 (( 手を広げる
真 [ ん~、] (( ぎゅぅ
こーしとると俺らが学生やった頃を思い出す
あなたが熱を出した時はいつも甘えん坊に
なるからよくだっこしとったなぁ。
真穂のベッドに行くまでにもう真穂は
寝てしもうたから、ベッドに寝かせて
部屋を出る。
そして、あなたのとこへ。
(( こんこん
「 あなた。」
呼びかけるけど返事はない
耳をすましてみれば
鼻をすする音が聞こえる
もしかして泣いとる?
実は部屋に鍵なんてないから
直ぐに開く
あなたの許可は貰わずにドアを開ければ
目を腫らして泣くあなた。
静かにあなたの元へ。
そして何も言わずにあなたに正面から抱きつく。
『 やぁっ、だ 』
『 しんちゃんなんて、あっちいけ、っ! 』
「 あなた。」
「 ごめんな、、ごめん。」
『 うぅぅ、 』
あなたと はぐ するのいつぶりだろう
それくらい久しぶりで嬉しくて。
それを思ってるのはあなたも同じらしい
あっちいけなんか言いながら
俺を抱きしめる力を強くするから
言葉と行動が矛盾しとる
それやから俺はあなたから離れられない
『 ど、して、 』
「 ん? 」
『 どして、真穂にはきすして
私にはしてくれないの、? 』
あぁ。
これはもう駄目だ。
(( どさっ
「 嫉妬したのそれ? 」
『 そだよ、っ! 』
『 気づけ、ばかぁっ! 』
あなたを押し倒して聞けば
胸を軽く殴られる
でも、今のあなたには何をされても俺には効かない
『 私にもきすしてよ 』
突然色っぽい目でそう言うあなた。
これに勝てる男なんていない
俺以外な。
(( ちゅっ
軽くキスしておしまい。
そんなんもちろんわざと。
するとあなたは物足りないとでも言うような顔
「 何? 」
『 ほんと、しんちゃん嫌い 』
「 キスはしたで? 」
「 何をそんな物足りない顔しとるん 」
『 、、、 』
『 ふっっかいきす、して、、?? 』(( んべ
舌を少し出して上目遣いで言ってくるもんやから
流石にこれには勝てんくて。
やっぱ俺は、上目遣いに弱いらしい
(( Dきす
『 んっ、、はぁ、っ 』
『 苦し、っ 』(( 涙目
あなたからしてって言い出したんに
もう苦しいとか言って。
「 これで終わると思うな 」
「 俺に何回も嫌いって言った罰 」
『 ひゃぁ、っん、、!! 』
あなたがこの声で鳴けば
俺らの時間 の始まり。
何もかも久しぶりで
何もかもが俺らの興奮材料。
俺、これからダンスあんねんで?
また秀太に迷惑かけるかもな
まあ許してくれるはず
こんなに可愛くなったあなたを
ほっとくわけには行かんからな?
あれからたっぷりあなたを愛してやれば
満足したような顔で
『 しんちゃんすき 』
なんて小声で呟いて はぐ してくるから
第2ラウンドの始まり。
結局気づいた時には夕方の6時
ダンスは4時からやったから2時間経ってる
「 あぁ、やらかした 」
『 ん、しんちゃ、 』
「 ごめん、あなた、レッスン行ってくる 」
『 いってらっしゃぁ、ぃ 』
「 ん、 」 (( でこちゅ
急いでスタジオに向かえば
むすっとした秀太が待ち構えていて。
鬼のように踊らされました。
秀 [ 俺だって実彩子我慢して
ちゃんと来たんだけど? ]
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。