これ、この音だったかも!
はっ……そうですっ……!
間違いありませんっ……!
やっぱり…。
犯人はこの古時計だったんだ…!
えっ…?!
これは学園七不思議の1つ。
【呪われた古時計】だよ。
噂ではこの古時計は
夜中に泣き出すと言われていて、
その声を聞いたものは呪われてしまうんだって
じゃあ、私達が聞いたのがそれ?
君達、もうすぐ始業時間ですよ
するとそこに、臼見沢先生がやって来た。
それどころじゃないんだよ!
臼見沢先生って、
この宿舎の管理人ですよね?
あの古時計について何か知ってますか?
古時計に指差しながら臼見沢先生に聞くマタロウ。
あれは、前の管理人が
何処かから貰い受けた
曰くつきの物だと聞いています。
時々妙な音がするので、
つい先日も修理の人を呼んだんですが
何処にも異常はないらしくて…
するとマタロウは、古時計の右側面に
彫られてある文字に気付く。
ひでお、よしえ…?
そんな事より、早く登校して下さいね
そう言って臼見沢先生は食堂から出て行った。
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!