ヨンジュンは聞いてこなかった。
なんで暗いのか。
ヨンジュンに限って気づいてるなんてことは無いはずだから、
無理矢理にでも聞いてこないって言うのは...
優しさかな...?
そうだったら嬉しいな。
ゲームだと好き度が30%増えた、
とか表示されるよこれ。
優しさって考えたら少しだけ楽になったな...
子供のように笑って見せた。
2人で笑い合った
結局、ゲームセンターに入りました。
小さいのを3個くらい取ってゲームセンターを出ました。
2人で好きな形、好きなブランド
何店舗か見て
少し陽が傾いて、
そらが青からオレンジ色に変わった時、
少しでも長く、一緒にいられるなら、
どこにでも行きたい。
ちょっとでも一緒にいたかったんだけどなぁ...
......流石に遅くない?
もう軽く1時間経つくらいなんだけど...
心配だな...
なんで端の席なんて選んじゃったんだろ...
嫌だよ...怖いよ...
か、かの、じょ?
か、か、か、か、か、か、か、彼女!?
彼は大きな袋を差し出してきた。
袋の中を見ると、さっきゲームセンターで見た
大きなピンクのクマが入っていた
また、悪戯的な笑みを浮かべて
何かを思い出したように...
ヨンジュンside
わかってないよあなたは
俺はほんとにしたいよ
彼女にしたいよ
俺のこと、好きならいいのに...
クマにいくらかけたか聞いてこない。
聞いてくると思ってた。
聞かない理由は、
俺が、カッコ悪く見えないようにしてくれてるからかな?
そうだったらいいな。
俺の取ったクマ、ずっと抱きしめてるの見ると、
なんか恥ずいじゃん。
嬉しいじゃん。
また、来れるよな。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!